最近の混獲回避措置の議論に対応した研究開発

タイトル 最近の混獲回避措置の議論に対応した研究開発
担当機関 (国)水産総合研究センター 国際水産資源研究所
研究期間 2014~2015
研究担当者 南 浩史
松永浩昌
井上裕紀子
越智大介
勝又信博
岡本 慶
発行年度 2015
要約 北太平洋での小型はえ縄船に最適な海鳥の混獲回避措置を検討した結果、オドシ無しトリラインやポリプロピレンバンドラインは回避効果があり、操業にも支障がないことが明らかとなった。大西洋やインド洋に新たに導入された海鳥の混獲回避措置の効果を検討した結果、導入前に比べ混獲率は低くなり、トリラインと加重枝縄あるいはトリラインと夜間投縄の組み合わせが効果的であることが明らかとなった。
背景・ねらい 近年、まぐろはえ縄漁業における海鳥の混獲に関する国際会議の動向として、北太平洋では船体長24m未満の小型船に対して保存管理措置の適用除外を解除すべきとの議論がある。一方、南大洋ではトリライン(吹き流し装置)・加重枝縄・夜間投縄の3つの措置から2つを選択するという新しい措置が数年前より導入され、その削減効果について評価すべきとの議論が始まった。このような国際情勢に対応するため、北太平洋では小型船トリラインの調査、南大洋では混獲データを用いた新しい措置の効果検証を行った。
成果の内容・特徴 1.2015年に小型はえ縄船でオドシ無しトリライン、3本束のポリプロピレンバンドラインを使用し、海鳥の混獲回避効果について調査した。その結果、両トリラインともに混獲を大きく削減でき、小型船に適したトリラインであることが明らかとなった(図1)。

2.大西洋では2013年7月より、インド洋では2014年7月より25°S以南において新しい海鳥の措置が導入された。導入前にもトリラインと他の回避措置を組み合わせて使用する船はあったが、導入後はトリラインと加重枝縄あるいはトリラインと夜間投縄の組み合わせで混獲回避する船が増えた。導入後のデータはまだ少ないが、両大洋とも新しい回避措置は混獲率を大きく削減する効果があることが示唆された(図2)。
成果の活用面・留意点 ・小型船ではオドシが無いタイプのトリラインでも海鳥の混獲回避に効果があることが明らかとなり、漁具にも絡みにくく安全面でも有効な技術と思われる。

・南大洋ではトリラインと加重枝縄あるいは夜間投縄と組み合わせることによって、海鳥の種や個体数の多い水域においても十分に混獲を回避できることが、調査船だけでなく商業船においても明らかにされた。
図表1 237534-1.jpg
図表2 237534-2.jpg
図表3 237534-3.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=5196&YEAR=2015
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