タイトル |
コンブ乾燥施設のエネルギー消費の見える化装置の開発 |
担当機関 |
(国)水産総合研究センター 水産工学研究所 |
研究期間 |
2012~2016 |
研究担当者 |
長谷川勝男
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発行年度 |
2015 |
要約 |
コンブ乾燥施設内の状態(温度、湿度、露点)、乾燥機の吸気と吹き出し温度、燃油消費量および電力消費量を表示する見える化装置を開発した。表示画面をトレンド表示に切り替えることで、乾燥室温度・湿度等の経時変化の把握も可能である。経験と勘に頼ってきたコンブ乾燥に、これらの情報を提供することでコンブ乾燥の省エネルギー化に資する。
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背景・ねらい |
コンブ養殖業では主に乾燥品としてコンブを出荷している。岩手県沿岸では、震災で海岸近くのコンブ乾燥施設が被災したことから、漁協では共同利用の乾燥施設を再建した。これらの施設は、従来の直火式バーナに替わって間熱式の乾燥機が導入されるなど、新たな乾燥施設の運用方法を確立することが課題となった。そのため、新設されたコンブ乾燥施設に燃油消費や電力消費の計測装置を設置し、乾燥室内の温度、湿度分布も把握しながらコンブ乾燥作業の調査に開発した見える化装置を導入し、コンブ乾燥施設の効率的運用法を検討している。
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成果の内容・特徴 |
コンブ乾燥施設(図1)では、乾燥機運転時間および設定温度、天井扇および排気ファンの稼働、シャッター・窓等の開度の調整とタイミングが運用面の鍵となる。コンブ乾燥には、温度を上げて原藻の水分を蒸発させることと室内の湿気を排出することが重要であるが、両者は施設の運用の上で相反する関係にあり、この課題を解決する方策が必要である。そのためには、乾燥室内の温度・湿度を把握しながら、時系列的に各々の調整を行う必要がある。見える化装置(図2)による情報はこの判断を適切に行うことを支援する。
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成果の活用面・留意点 |
コンブ乾燥施設の見える化装置の導入により、温度・湿度データ等の乾燥施設の状態変化が解析可能である(図3)。見える化装置を導入した乾燥施設で省エネルギーとなる運用法をマニュアル化することで、共通仕様の他の乾燥施設にも適用可能となる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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研究内容 |
http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=5025&YEAR=2015
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カテゴリ |
乾燥
出荷調整
省エネ・低コスト化
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