チャ品種・系統の赤焼病抵抗性

タイトル チャ品種・系統の赤焼病抵抗性
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究期間 2010~2015
研究担当者 吉田克志
発行年度 2015
要約 チャ赤焼病菌を圃場接種し、4年間の反復試験の発病葉数に基づいて160品種・系統の赤焼病抵抗性を評価する。抵抗性・強以上は27品種・系統、抵抗性・中は16品種・系統、抵抗性・やや弱以下は118品種・系統で、主要品種「やぶきた」はやや弱である。
キーワード チャ、赤焼病、圃場接種、抵抗性
背景・ねらい チャ赤焼病は初秋から一番茶期に発生する細菌病で、多発した場合は一番茶収量の減少が大きい。チャ品種・系統の赤焼病抵抗性を調査した研究は少なく、圃場での自然発病は年次間差が激しいため、単年度での抵抗性判定は困難である。そこで、同一圃場で栽培管理されたチャ品種・系統に赤焼病細菌を接種し、年次反復試験による品種・系統間の発病の差異からチャ品種・系統の赤焼病抵抗性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 同一圃場に定植した160品種・系統に12月末の夕方に赤焼病細菌(1x108CFU/ml、100ml/m2)を樹冠面に噴霧接種し、翌年3月の早生品種の萌芽期に発病葉数を計数し、1m2あたりの発病葉数を求め、品種・系統間の発病の差異を調査する。
  2. 2010年~2012年度および2014年度試験の各年度の発病葉数の中央値を記述統計で算出し、各品種・系統の発病葉数の中央値に対する比率(以下、中央値比)を求める。4年間の中央値比の平均値を算出し、その大小から、チャ品種・系統の赤焼病抵抗性を判定する(表1)。
  3. 抵抗性・極強は15品種・系統で、「さえあかり」と「べにふうき」が含まれる。抵抗性・強は13品種・系統で、「おくみどり」、「さやまかおり」が含まれる。
  4. 抵抗性・中は16品種・系統で、「みなみさやか」、「あさつゆ」が含まれる。抵抗性・やや弱は29品種・系統で、主要品種「やぶきた」、「さえみどり」が含まれる。
  5. 抵抗性・弱は42品種・系統で、「そうふう」、「はるみどり」が含まれる。また、抵抗性・極弱は45品種・系統で、「おくゆたか」、「かなやみどり」が含まれる。
成果の活用面・留意点
  1. 赤焼病常発地等における抵抗性品種の選定および抵抗性品種育成の交雑親の選定に利用できる。
  2. 本成果は、霜寒害の影響を受けない無霜地帯の枕崎茶業研究拠点で得られた結果である。赤焼病は霜寒害の被害により発病が助長されるため、霜寒害の常発地域における品種選定の際には、耐寒性を別途考慮する。
図表1 237683-1.gif
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2015/vegetea15_s13.html
カテゴリ 栽培技術 耐寒性 抵抗性 抵抗性品種 品種

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