宮城県沿岸における海水温の長期トレンド

タイトル 宮城県沿岸における海水温の長期トレンド
担当機関 宮城県水産技術総合センター
研究期間 2012~2016
研究担当者 佐伯光広
稲田真一
小野寺毅
永木利幸
発行年度 2016
要約 宮城県の定地海水温観測は100年を超える観測記録があり、調査船による沿岸域の観測においても現在の観測点が定まってから40年以上のデータが蓄積されている。本研究では統計的手法により、これらの定地水温、沿岸定線調査水温のトレンドの有無について調べた。その結果,統計的に有意な上昇トレンド、下降トレンドがみられる海域があった。
要約(英語)  
背景・ねらい 長期海水温トレンドの有無を調べ、気温、海流等との関係及び漁船漁業,養殖業への影響について考察する。 
成果の内容・特徴 1971年から2010年までの定地水温、沿岸定線水温、親潮南限緯度及び石巻市の気温を線形回帰分析とマン・ケンドール検定で分析し、両方で有意水準10%以下の有意差が出た場合を有意なトレンドと判定した。

宮城県沿岸定線観測海域の表層水温は冬季(2月、3月)に宮城県南部沖合(クラスター5)で上昇トレンドであり、秋季(11月,12月)は宮城県浅海域から沖合にかけて全域(クラスター1~5)で上昇トレンドであった(表1)。50m以深水温は、夏季から秋季にかけて県北部から中部の海域(クラスター1~3)で下降トレンドであった(表1)。上昇トレンドの要因として、冬季は黒潮系暖水から派生した沖合からの暖水波及、秋季は気温上昇トレンドの影響が考えられた(表1)。秋季海水温の上昇トレンドの影響として、浮魚類の定置網による漁獲期間の長期化が考えられた(表2)。夏季から秋季の水温下降トレンドの要因として、親潮の南下が考えられた(表1)。下降トレンドの漁業等への影響は現在のところ、明らかではない。 
成果の活用面・留意点 海水温上昇トレンド、下降トレンドの漁船漁業、養殖業への影響を把握し、環境変化に合わせた漁業のあり方を提言していく。
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=6136&YEAR=2016
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