香川県産飼料用オリーブ葉のポリフェノール含量に及ぼす保存方法の影響

タイトル 香川県産飼料用オリーブ葉のポリフェノール含量に及ぼす保存方法の影響
担当機関 香川県水産試験場
研究期間 2011~2013
研究担当者 大山憲一
柴崎博行
大西茂彦
柴田英明
発行年度 2016
要約 剪定したオリーブ葉のポリフェノール(PP)含量の品種間での違いと、剪定後のオリーブ葉のPP含量に及ぼす保存方法の影響を調べた。その結果、品種間でのPP含量の違いは少ないこと、高PP含有オリーブ葉飼料の作製には、剪定後の枝葉を屋外ではなく室内に保存すること、剪定後のオリーブ葉を2週間以内に乾燥・粉末化して保存することが有効であるとわかった。
背景・ねらい 香川県ではオリーブの剪定で生じるオリーブ葉を加工して養殖ブリの飼料に利用している。オリーブ葉の粉末を2%以上添加した飼料を、出荷直前に20日間以上連続して与えた養殖ブリを「オリーブハマチ」とネーミングし、平成27年度は27万尾を国内外に出荷した。オリーブハマチは、酸化、変色しにくい肉質と、さっぱりとした味わいが特長であり、オリーブ葉に含まれるオレウロペインなどのポリフェノールの作用によって、肉質が改善されると考えている。高品質のオリーブ葉を安定的に確保することは、オリーブハマチの生産上重要な課題の一つである。本研究では、剪定したオリーブ葉のPP含量の品種間での違いと、剪定後のオリーブ葉のPP含量に及ぼす保存方法の影響を調べた。 
成果の内容・特徴 1)香川県の主要3品種の剪定時期のオリーブ生葉の全PP含量は7.3~8.2 g-GAE/100g-DW、オレウロペイン(OLP)含量は10.9~12.6 g/100g-DWで、既報の他国産の値よりも高かった。また、品種間での含量の差は小さい傾向であった(表1)。

2)オリーブ葉のOLP含量は、屋外温室や冷凍室に保存すると著しく減少した(図1)。剪定したオリーブ枝葉は、室内に保存し2週間以内に乾燥することで、高いPP含量を保持できた(図2)。剪定してから乾燥処理を行うまでの保存状態や保存時間は、PP含量に大きな影響を及ぼすことがわかった。

3)乾燥・粉末化したオリーブ葉は、密封・暗所で常温保存すると1年間は全PP、OLPを安定的に保つことができることがわかった(図3)。
成果の活用面・留意点 本研究の結果から、葉の主要PPであるOLPは12か月保存しても保持されており、粉末中の総PP量も減少しなかったことから、密封して暗所での常温保存で1年間は問題なく品質を保持できることがわかった。このことから、適切な保存により飼料用オリーブ葉として使用できることが示された。 
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=6212&YEAR=2016
カテゴリ オリーブ 加工 乾燥 出荷調整 飼料用作物 品種

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