アサリ漁場整備支援モデルの開発と実証

タイトル アサリ漁場整備支援モデルの開発と実証
担当機関 (国研)水産研究・教育機構 水産工学研究所
研究期間 2015~2017
研究担当者 南部亮元
発行年度 2016
要約 漁獲につながらないアサリ稚貝を有効活用するため、現地調査によってアサリの生息環境を評価するアサリ漁場整備支援モデルを開発した。このモデルを利用することで、様々な対策に応じたアサリ漁場改善効果の予測を可能となった。また、モデル検証のため、漁場造成した漁場や漁場として機能している場への移殖放流を行い、予測した漁場がアサリの生息場として機能していることを確認した。
背景・ねらい アサリは内湾浅海域に生息する二枚貝で、本邦において重要な水産資源であるが、漁獲量は1980年代半ばをピークに長い間低迷している。アサリの成長過程において、稚貝が局所的に大量発生することがしられているが、しばしば漁獲できる大きさまで成長できずに死滅してしまうことがある。本研究では、漁獲につながらない天然発生したアサリ稚貝を有効活用するために、現地調査によるアサリの生息環境を評価するアサリ漁場整備支援モデルを開発し、モデルを利用して造成された漁場や漁場として機能している場への移殖放流を行い、アサリの生息適地としての効果を検証した。 
成果の内容・特徴 三重県松阪地区を対象に、アサリ密度と海底環境と関連させた統計解析を行い、アサリ漁場整備支援モデルを作成した。この結果に基づいて、2015年6月に現地漁業者らによるアサリ稚貝の移殖放流を実施し、放流先では12月時点で平均密度800個体/m2で生存していることを確認した。また、造成したアサリ漁場にアサリ稚貝を移殖放流して、その効果の検証を行い、その結果、砕石を利用した漁場造成区では対照区や土砂による造成区と異なり、アサリの成長と生残が認められた。 
成果の活用面・留意点 漁場整備支援モデルの作成によって、様々な対策に応じたアサリ漁場環境の改善効果を事前に検証することで、より効果の高い手法を提案することが可能となった。このアプローチはある特定の地域だけでなく国内にあるアサリ漁場でも適応できる手法であり、積極的なアサリ漁獲資源回復として、全国にあるアサリ漁場の整備を推進することにつながると期待される。 
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=6045&YEAR=2016
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