| タイトル |
葉先トリミング処理がトマト群落の受光態勢及び乾物生産に及ぼす影響 |
| 担当機関 |
(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜花き研究部門 |
| 研究期間 |
2012~2016 |
| 研究担当者 |
東出忠桐
望月佑哉
斉藤岳士
河崎靖
安東赫
大山暁男
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| 発行年度 |
2017 |
| 要約 |
トマトの葉先トリミング処理を行うと小葉数は減るが個葉形状はほぼ同じであるため、処理の有無で小葉数が異なる個体群落を比較できる。処理により群落の吸光係数はオランダ品種「グルメ」では減少、「桃太郎ヨーク」では増加して光利用効率が低下する。
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| キーワード |
トマト、群落、吸光係数、光利用効率、収量
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| 背景・ねらい |
オランダのトマト品種に比べて現在の日本品種の収量は劣るため、日本品種の収量向上が切望されている。収量には受光態勢が関与しており、受光態勢には個葉の形状も影響する。そこで葉先をトリミングすることにより小葉数を減らしたトマト個体群落を作成し、個体群落の受光態勢および乾物生産に及ぼす影響を明らかにする。
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| 成果の内容・特徴 |
- トマト品種「桃太郎ヨーク」(日本品種)及び「グルメ」(オランダ品種)を用い、幼葉期(葉長5cm以下)及び完全展開後(成熟葉)において、それぞれ葉先の2小葉をトリミングしたところ、幼葉トリミングではトリミングしない場合と類似の個葉形状となる(図1)。したがって、幼葉トリミングにより小葉数を減らした個体群落の受光態勢が検討できる。一方、成熟葉トリミングでは、個葉形状は大きく変化する。
- 個体群落内への光の透過具合を示す吸光係数は、幼葉トリミングにより「グルメ」では減少し、「桃太郎ヨーク」では増加する(表1)。すなわち、「グルメ」では光が群落下部まで到達しやすくなったのに対し、「桃太郎ヨーク」では群落下部まで光が届きにくくなったといえる。両品種とも成熟葉トリミングにより吸光係数は増加した。
- 受光量当たりの乾物生産の効率を示す光利用効率には、「グルメ」ではトリミングによって影響がみられないものの、「桃太郎ヨーク」では幼葉トリミングにより光利用効率が減少する(表1)。
- 用いた両品種の個葉の光―光合成曲線はトリミングの有無にかかわらず、ほぼ同じであることから、光利用効率の違いは、光合成能力の品種間差によるものでなく、受光態勢の違いによるといえる。吸光係数の大きい個体群落では、多くの光が群落上部の葉で吸収されてしまい、群落中下層の葉の光合成速度は低く、群落全体の光合成速度は低い。吸光係数の小さい群落では、群落中下層の葉にまで光が到達し、葉の光合成速度は高い。このため作物全体としての光合成量は多くなる(図2)。
- 現在のオランダ品種では葉が上向き傾向であり、日本品種では葉が下垂傾向である。これらの傾向は「グルメ」及び「桃太郎ヨーク」でもみられる。幼葉トリミングにより葉先が軽くなり、両品種ともに葉が上向きになったことで、「グルメ」では吸光係数が減少し「桃太郎ヨーク」では吸光係数が増加したと推察される(図3)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 葉先トリミングを商業生産で行うことは実用的ではないが、個葉の小葉数を変えた受光態勢の操作や小葉数に着目した多収品種の育種に応用が期待できる。
- 光利用効率は、主に個葉の光合成速度と群落の受光態勢の2つの要素によって決まる。作物の総乾物生産は光利用効率と受光量の積であるが、群落の葉面積指数が十分に高い場合(長期栽培等)、総乾物生産は光利用効率に強く影響される。
- 本結果は、ロックウール・ハイワイヤー方式にて2009年8月25日に定植し、107日間の栽培試験により得られたものである。
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| 研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nivfs/2017/nivfs17_s02.html
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| カテゴリ |
育種
栽培技術
収量向上
トマト
品種
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