独自に進化した多型の豚インフルエンザウイルスが日本で流行している

タイトル 独自に進化した多型の豚インフルエンザウイルスが日本で流行している
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門
研究期間 2015~2019
研究担当者 峯淳貴
内田裕子
竹前喜洋
西藤岳彦
発行年度 2020
要約 HA遺伝子およびNA遺伝子の組み合わせの異なるH1N1、H1N2亜型、H3N2亜型からなる少なくとも5種類の豚インフルエンザウイルスが日本国内の豚に浸潤している。
キーワード 豚インフルエンザ、サーベイランス、遺伝子解析、ワクチン
背景・ねらい 国産の豚インフルエンザウイルス(IAV-S)ワクチン株は約40年前の国内分離株が使用されている。ワクチン株のアップデートに向け、本研究では国内養豚場において豚インフルエンザのサーベイランスを行い、近年流行株の遺伝的特徴を明らかにする。日本においては、1970年代に1A.1 Classical swine系統のIAV-Sが侵入しており、その後2009年以降、ヒト季節性インフルエンザウイルスの一つとして流行しているH1N1亜型パンデミックインフルエンザウイルス[A(H1N1)pdm09]と遺伝子再集合を起こしていることが判明している。また、H3N2亜型IAV-Sは散発的に人から豚への伝播があるものの、豚群には定着していない。本研究では、2015年から2019年にかけて行った継続的なサーベイランスを通じて分離されたIAV-Sを遺伝的に解析することで、近年の日本国内のIAV-S流行状況を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.2015年から2019年にかけて1道20県の養豚場でH1N1亜型IAV-Sを78株、H1N2亜型IAV-Sを331株およびH3N2亜型IAV-Sを15株、それぞれ分離した。
サーベイランスを通じてのウイルス分離率は5.2%であり、咳やくしゃみなど呼吸器症状を示す豚だけでなく、無症状の豚からもウイルスが分離されている。
2.1A.1 Classical swine系統のH1遺伝子は1970年以降国内で固有の進化を遂げており、他国のIAV-Sとは遺伝的に大きく異なっている。
3.A(H1N1)pdm09ウイルスは国内の養豚場に侵入しており、国内のH1N2亜型IAV-Sと遺伝子再集合を起こし、A(H1N1)pdm09ウイルスのH1遺伝子と既存の季節性インフルエンザウイルス由来のHuman seasonal N2遺伝子を持つIAV-Sや、既存のH1遺伝子とA(H1N1)pdm09ウイルスのN1遺伝子をもつIAV-Sが出現している。
4.2015年から2019年に分離されたH3N2亜型のIAV-Sは遺伝的に近縁であり、国内の豚群に定着していることが示唆される。
成果の活用面・留意点 1.明らかになった表面抗原の遺伝的特徴を活用することで、近年流行株に適合した新たなワクチンの開発につながる可能性がある。
2.分離したIAV-Sの遺伝子配列をオンラインデータベース上に公開することで、新しく出現したウイルスの情報を世界中の研究機関と共有している。
図表1 244666-1.png
研究内容 https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/niah/2020/niah20_s16.html
カテゴリ データベース

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