タイトル | データ駆動型土壌管理のための土壌データ配信サイト「日本土壌インベントリー」 |
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担当機関 | (国)農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター |
研究期間 | 2017~2020 |
研究担当者 |
高田裕介 滝本貴弘 桑形恒男 前島勇治 伊勢裕太 神田隆志 久保寺秀夫 |
発行年度 | 2020 |
要約 | データ駆動型土壌管理の早期実現に向け、「日本土壌インベントリー」ではデジタル土壌図の他に、土壌特性数値地図、土壌温度・水分推定値、土壌断面データを配信する。デジタル土壌図と作物栽培指針との連携、土壌有機物管理ツール等、土壌管理に活用できるデータやアプリを提供する。 |
キーワード | 日本土壌インベントリー、デジタル土壌図、土壌管理ツール、土壌温度・水分、作物栽培指針 |
背景・ねらい | 担い手誰もが土壌データをフル活用し、土壌の性質に応じた適切な土壌管理に取り組むための環境を整備するため、デジタル土壌図を始め、土壌の保肥力や保水性・透水性を示す土壌特性数値地図、土壌温度・水分推定値、土壌管理の違いによる土壌有機物の増減量を可視化できるアプリの開発を行い、WEBサイト「日本土壌インベントリー」で配信する。今後、「日本土壌インベントリー」はデータ駆動型土壌管理に欠かせない各種土壌データをWEB配信するとともに、様々な土壌管理ツール開発を推進するための基盤システムとして期待される。 |
成果の内容・特徴 | 1.「日本土壌インベントリー」では、全国デジタル土壌図、デジタル農耕地土壌図、土壌断面データ、土壌の保肥力を示す土性図、土壌の保水性や透水性を示す土壌特性数値地図、土壌断面調査データ等をWEB配信する(表1)。 2.デジタル土壌図には、都道府県の作物栽培指針が連携されており(2021年3月時点で21の都道府県で実施)、主要な土壌の種類ごとに作物ごとの標準施肥量、土壌診断基準値、土づくりのための技術情報などを参照できる(図1)。 3.本システムでは、全国約200地点(気象庁による気象観測地点)における深さごとの土壌温度と土壌水分の1日ごとの平年推定値(1981-2010年の平年値と5年毎の平均値)が閲覧できる(図2)。 4.土壌管理ツールとして、土づくりの指標となる土壌有機物の増減量を可視化する土壌有機物管理ツール(図3)、被覆尿素肥料からの窒素溶出量を日単位で可視化するツール、有機質資材の肥効と減肥可能量が計算できるツール、施肥窒素の地下溶脱量を計算できるツールが利用できる。 5.デジタル土壌図は2次利用可能なファイル形式によりオープンデータとして配信している。 6.WAGRIの土壌APIは、本サイトで配信しているデジタル土壌図を活用している。 |
成果の活用面・留意点 | 1.普及対象:生産者、普及指導機関、肥料商、ITベンダー。 2.普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:日本全域。 3.その他: 日本土壌インベントリーのURL:https://soil-inventory.rad.naro.go.jp/ 新たに土壌データや土壌管理ツールを公開する際には、「デジタル土壌図標準作業手順書(土壌図SOP)」を更新する。また、デジタル土壌図の活用事例を収集し、土壌図SOPに掲載していく。 |
図表1 | |
研究内容 | https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/niaes/2020/20_055.html |
カテゴリ | 土づくり 肥料 施肥 土壌診断 |