タイトル | サツマイモ基腐病のまん延防止技術 |
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担当機関 | (国)農業・食品産業技術総合研究機構 植物防疫研究部門 |
研究期間 | ---- |
研究担当者 | |
発行年度 | 2021 |
背景・ねらい | 基腐病はサツマイモの主要な土壌伝染性病害である。全国31都道府県で発生が確認され、特に南九州・沖縄地域で被害が深刻化している。 本病菌は罹病残渣を介して土壌伝染し、感染した苗やイモを通じて感染地域が拡大する。 有効な防除手段はまだ確立されていない。 |
成果の内容・特徴 | ・リアルタイムPCRによる基腐病菌の高感度検出技術を開発した。最短約1日で診断可能であり、本病の封じ込めに貢献できる。 ・基腐病抵抗性が「コガネセンガン」より優れる「やや強」で焼酎醸造適性に優れる「みちしずく」を品種登録出願した。基腐病抵抗性が「やや強」のでん粉原料用品種「こないしん」と合わせて普及拡大を図り、減収ゼロに貢献できる。 ・化学農薬を使わずに苗床を消毒するために、米ぬかを用いた土壌還元消毒技術を開発した。現地の汚染苗床において還元消毒後に苗を定植し、地際部や塊根で発病が無いことを確認した。無病種苗の供給(確保)に貢献できる。 ■参考情報 普及成果情報 サツマイモ基腐病菌の新しい検出・同定技術 https://www.naro.go.jp/project/results/5th_laboratory/nipp/2021/21_024.html プレスリリース (研究成果) サツマイモ基腐病菌の新しい検出・同定技術を開発 -リアルタイムPCRにより迅速かつ正確な診断が可能に- https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nipp/143594.html (研究成果)サツマイモ基腐病に抵抗性のある焼酎・でん粉原料用新品種「みちしずく」 - 「コガネセンガン」よりもサツマイモ基腐病に強く多収 - https://www.naro.go.jp/publicity_report/press/laboratory/karc/153663.html 標準作業手順書(SOP) サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策 標準作業手順書 https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/sop/152513.html リアルタイムPCRによるサツマイモ基腐病菌の検出・同定技術 標準作業手順書 https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/sop/157697.html サツマイモ基腐病を防除する苗床の土壌還元消毒技術 標準作業手順書 https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/sop/154035.html 原著論文 Fujiwara et al. (2021) Real-time PCR assay for the diagnosis and quantification of co-infections by Diaporthe batatas and Diaporthe destruens in sweet potato. Front. Plant Sci. 12:694053. https://doi.org/10.3389/fpls.2021.694053 Nomiyama et al. (2022) Generation and soil detection of nitrate-nonutilizing mutants of Diaporthe destruens causing foot rot of sweet potato. J. Gen. Plant Pathol.88:128-133. https://doi.org/10.1007/s10327-022-01052-x 注)一般社団法人日本植物病理学会員以外の方はアブストラクトのみ、閲覧可能です。 その他研究成果 サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策 技術者向け(令和3年度版) https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/151859.html |
図表1 | |
研究内容 | https://www.naro.go.jp/project/results/juten_fukyu/2021/juten05.html |
カテゴリ | 栽培技術 新品種 抵抗性 農薬 品種 防除 |