県産水産資源及びジュンサイの有効利用技術の開発(ハタハタ卵巣のゼリー状物質解明と凍結保存技術の開発)

課題名 県産水産資源及びジュンサイの有効利用技術の開発(ハタハタ卵巣のゼリー状物質解明と凍結保存技術の開発)
研究機関名 秋田県総合食品研究所
研究分担 食品開発
研究期間 継H15~17
年度 2003
摘要 目的:鮮魚ハタハタやハタハタ卵の粘りを失わない品質保持技術の開発とハタハタ等の県産水産物を利用した発酵食品や製造技術を開発し、実用化と普及を図る。また、廃棄となる黒変ジュンサイの原因を解明し防止法等の品質向上技術の開発と新しいジュンサイ加工品の開発のための貯蔵方法を検討する。 今年度はハタハタ卵の粘りを失わない品質保持技術の開発のために、ハタハタ卵巣の凝固因子と卵巣ゼリー状物質の理化学的性質の解明を目的とした。成果:1)ハタハタ卵巣はNaCl以外のKCl、CaCl2、MgCl2の水溶液でも凝固した。2)ハタハタから得られたゼリー状物質の固形分はハタハタ卵巣固形分の2.5%であった。分析の結果、ゼリー状物質は蛋白質(71.9%)、糖質(1.4%)、灰分(20.7%)からなっていた。灰分はゼリー状物質を透析することにより殆ど除去されることから、卵巣のゼリー状物質の主成分は蛋白質であることが判明した。3)ゼリー状物質の構成アミノ酸は特定のアミノ酸に偏ることは無かったが、アスパラギン酸、グルタミン酸、チロシン、アルギニンが多く含まれていた。4)ゼリー状物質の凍結乾燥物は熱水に溶解し、粘稠溶液となった。その他、室温ではNaOH水溶液、1%SDS、8M尿素水溶液に溶解した。5)ゼリー状物質をSDS-PAGEで分析した結果、1バンドのみであり、その分子量は43kDaであった。以上の結果からハタハタ卵巣のゼリー状物質は蛋白質から成り、1種類の蛋白質から成ることが示唆された。また、本蛋白質のN末端アミノ酸配列を調べた結果、新規な蛋白質であることが示唆された。
専門 食品加工流通
部門 共通
カテゴリ 加工 乾燥 じゅんさい 品質保持

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