| 課題名 | 核移植技術を応用した種雄牛短期造成技術の確立 |
|---|---|
| 研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
| 研究分担 |
家畜工学 |
| 研究期間 | 継H16~20 |
| 年度 | 2004 |
| 摘要 | 目的:現在の後代検定による種雄牛の選抜方法は、5年以上の長い年月と8頭の産肉能力間接検定牛を必要とする。本県では平成14年度より種雄牛造成期間の短縮を目的に、分割胚移植による高能力種雄牛の作出に取り組んでいるが、雄子牛の取得や双子率に課題を残している。近年、遺伝的に同一な個体を複数生産できるクローン技術が開発され、本県においても5頭の体細胞クローン牛の生産に成功した。しかし、クローン胚移植では流死産や過大産子の多発など原因を解明しなければならない問題点を含んでいる。一方、この技術を産肉能力間接検定に利用することにより、種雄牛造成にかかる期間を大幅に短縮でき、検定素牛の確保や飼養管理費のコスト削減が期待される。したがって、これらについて研究を行い、クローン検定を用いた黒毛和種種雄牛の短期造成法を確立する。 到達目標:ア 正常再構築胚の作出技術が明らかになる。 イ 種雄牛造成にかかる期間を1.5年短縮する。 予定成果(初年目):供核細胞の継代数の違いによる再構築胚の染色体数的異常の発生率が判明する。栄養膜細胞の継代培養方法が明らかとなる。 期待効果:ア 染色体異常と流死産の関連が明らかとなり、発生防止法が確立する。 イ 栄養膜細胞を用いた再構築胚移植は分割胚移植を補完できる。 ウ 種雄牛造成期間の短縮とコスト削減がはかられる。 成果:(1)再構築胚移植による受胎成績は、12/28頭(42.9%)であり、5頭が分娩、2頭が妊娠中、5頭が流産した。なお、誕生した5頭はいずれも自然分娩であったが、うち2頭は生後3および46日目で死亡した。(当所における実績:H12.4~H15.5) (2)クローン検定1頭の正確度は、遺伝率が0.4および0.6の形質では、それぞれ6頭および8頭の後代検定に匹敵する。(古川力、日本胚移植学雑誌,2001,Vol23,No3,88-94) (3)牛核移植再構築胚の体外培養系の比較において、CR1aaを基本培地とした血清添加共培養系は、発生率が37.3%と高く発育が早い傾向が認められた。(平成12年度、岩手農研セ) (4)再構築胚は染色体の倍数性異常が50%にみられ、初期発生の段階に起因する。(平成14年度、岩手農研セ) (5)ウシでは、桑実胚までの初期胚の割球や胚盤胞内細胞塊細胞、栄養膜外胚葉細胞の核移植によって生殖能力のある個体が得られている。(角田幸雄:現代医学の基礎,5.生殖と発生:195-206,岩波書店(1999)) (6)ウシ体外受精胚由来のES様細胞を用いた核移植による融合率及び胚盤胞発生率は、それぞれ70.6%、22.8%であった。また、受胎率は46.1%(6/13)であり、受胎した6頭のうち3頭が妊娠継続中である。(青柳和重ら、日本畜産学 会第101回大会講演要旨:84) |
| 研究対象 | 肉用牛 |
| 戦略 | 畜産 |
| 専門 | 育種 |
| 部門 | 牛 |
| カテゴリ | 育種 コスト 飼育技術 肉牛 |