課題名 | 食味本位リンゴの鮮度保持・流通技術の確立 |
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研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
研究分担 |
保鮮流通技術 |
研究期間 | 完H12~16 |
年度 | 2004 |
摘要 | 目的:蜜入りりんごや完熟りんご等は、良食味で消費者における志向性も高く、有利販売可能なりんごとして注目されている。しかし、これらは貯蔵性に難点があり、長期間にわたる貯蔵及び安定出荷が困難である。そこで、これら食味本位リンゴを長期安定出荷するために、冷温高湿貯蔵による高品質貯蔵技術の確立を図る。蜜入り指数2~3程度のふじについて、2月頃まで高品質に保持しうる冷温高湿貯蔵技術の確立を図る。 到達目標:・冷温高湿条件下における呼吸量などの代謝生理が解明される。 ・葉とらずりんご、蜜入りりんご等の収穫時品質が貯蔵に及ぼす影響が解明される。 ・温度、湿度など貯蔵条件が蜜入りりんご等食味本位リンゴの高品質長期貯蔵に及ぼす影響が解明される。 ・食味本位リンゴの冷温高湿貯蔵技術が確立される。 成果:(1)冷温高湿条件(-1.0℃/98%R.H.)における貯蔵においては減量率、硬度及び酸度の低下が少なく、高い貯蔵性が示唆された(保鮮流通2000)。 (2)蜜入り果実の一部では、果実赤道面の上部~肩部に内部褐変が認められる果実が生じることがあるが、障害生じる果実条件、貯蔵条件については不明である(保鮮流通2000)。 (3)酸度や蜜入りの保持性は冷温高湿貯蔵で優れるが、大玉になるほど酸度、蜜入りとも消失速度が速い傾向にあることが示唆された(保鮮流通2001)。 (4)果実重量325g及び375gのフジの冷温高湿貯蔵において、酸度は貯蔵32日後までは高い値を維持したが、98日後では60~75%程度まで減少した。-1.0℃貯蔵では90%程度を維持していた(H13結果)のに対して、減少幅が大きかった(保鮮流通2002)。 (5)蜜入り指数は、貯蔵32日後で概ね1ポイント、98日後では概ね2ポイント低下した。-1.0℃貯蔵(H13試験)に対して、貯蔵1ヶ月程度での減少が早まる傾向であった。ソルビトールは蜜入り指数と同様に貯蔵に伴いやや減少する傾向が見られた(保鮮流通2002)。 |
研究対象 | リンゴ |
専門 | 栽培生理 |
部門 | 果樹 |
カテゴリ | 出荷調整 長期保存・貯蔵 内部褐変 保存・貯蔵 良食味 りんご |