水田における有機質資源連用効果

課題名 水田における有機質資源連用効果
研究機関名 岩手県農業研究センター
研究分担 土壌作物栄養
研究期間 継H15~19
年度 2004
摘要 目的:水田における牛ふんたい肥の連用効果については、化肥との併用による増収、土壌中全炭素、全窒素、交換性塩基、可給態リン酸などが増加するという報告がある。岩手県でも腐植質非アロフェン質黒ボク土において5年連用すると交換性カリの増加がみられたが、たい肥施用量増加に伴う増収効果は認められなかった。また、有機質資源を化学肥料代替資材として積極的に利用していくため、C/N比の高い豚ふんたい肥を用いて連用を行い、土壌動態と生育・収量に及ぼす影響を把握し、有機質資源の特徴をつかむことが必要となっている。一般に有機質資源の効果は、長期連用を行わないと土壌理化学性、生育、収量に与える影響は判然としないため、継続して調査を行う。
到達目標:(ア)水田における牛ふんたい肥、稲わら10年連用効果の解明
(イ)水田における豚ふんたい肥7年連用効果の解明
予定成果(初年目):有機物施用に伴う土壌の理化学性、生育・収量のデータを蓄積する。
成果:ア 19年間有機物を連用した寒冷地灰色低地土水田土壌では、家畜ふん施用、稲わら施用ともに2割程度増収した。(H12 東北農業研究成果 東北農試)
イ 有機物の連用下では施用量に応じた窒素肥沃度が形成される。15年以上連年施用すると窒素肥沃度は安定水準に近づく。わらたい肥2~4t/10aを施用していくと、施肥窒素の調節が必要になってくる。一方、豚ぷんたい肥を4t/10a施用していくと、施肥対応が困難になるくらい窒素肥沃度が高くなる。(H13 JA全農 試験成績書) 
ウ 発酵鶏ふんの窒素量を化学肥料並(基肥+追肥)並にした場合は、化学肥料区とほぼ同等の生育・収量が得られた。(H10 岩手県農研セ) 
エ 発酵鶏ふんの残効は次の年の移植期から成熟期までに水稲栽培期間中の窒素分解率は3%程度しか進行せず、それ以降はほとんど分解しない。(2002 季刊肥料 福岡農試)
成果要約:(ア)新規造成水田に牛ふんたい肥を施用すると、化学肥料単用に比べ増収するが、施用量1tから2tへの増肥効果は見られなかった。牛ふんたい肥施用、稲わらすき込みによる乾物重は、生育初期で総合改善区を下回ったが、出穂期以降上昇の傾向を示した。
(イ)跡地土壌の交換性カリは、堆肥施用量が増加するほど増加した。苦土は、有機物を施用による補給効果が認められず、苦土カリ比2以下のものが多く、塩基バランスが崩れていた。 
(ウ)豚堆肥連用2年目は、全窒素量8kg/10a投入区が生育で慣行に劣ったものの、収量、品質で慣行に近い栽培を行うことができた。16kg/10a投入区は、生育もやや劣り、出穂期以降に肥効生育を見せるが、茎葉の生長に肥効が働き、収量と品質に与える影響が少なかった。本年度は、登熟期に低温・寡照が続く気象で豚堆肥の性質にはやや不向きな気候であったと思われる。
残された問題:C/N比の異なる有機物を連年施用した場合の土壌理化学性、生育・収量への影響を調べ、化学肥料代替技術を確立させる資とする。 (H15~H19)
研究対象 水稲
専門 土壌肥料
部門 水稲
カテゴリ 肥料 水田 水稲 施肥 土壌管理技術 鶏 豚

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