寒冷地における黒毛和種人工哺育子牛の損耗防止技術の確立

課題名 寒冷地における黒毛和種人工哺育子牛の損耗防止技術の確立
研究機関名 岩手県農業研究センター
研究分担 外山畜産
研究期間 継H16~20
年度 2004
摘要 目的:ア 乳用牛を活用した受精卵移植により生産された黒毛和種子牛は人工哺育されることになる.黒毛和種の人工哺育技術については,代用乳の給与方法を中心に検討が進められ,一定の成果が得られているものの,損耗防止の観点から免疫機能を指標としてどのような飼養管理が適切なのかについてはあまり検討されていない.
イ ホルスタイン種では,冬期間でも舎外にてカーフハッチ飼養するのが通例となっているが,-5℃で2週間の寒冷感作により免疫機能が低下するとの報告もある.黒毛和種は生時体重が小さいため,生後間もない頃はホルスタイン種よりも寒さに弱いと言われており,本県のような寒冷地では,冬期間の防寒対策が黒毛和種哺乳子牛の損耗防止を図る上では特に重要と考えられる.
ウ また,単飼から群飼への移行時には疾病が発生しやすいといわれている.これは,環境変化によるストレス等が子牛の免疫機能に何らかの影響を及ぼした結果と考えられるが,詳細な検討はされていない.
エ 以上のことから,本課題では,寒冷感作や飼養環境変化によるストレスが黒毛和種人工哺育子牛の免疫機能に及ぼす影響を調べ,発育や疾病発生との関連を明らかにし,施設管理面からその対策を図る.
到達目標:(ア)寒冷感作及び環境ストレスが哺乳子牛の免疫機能に及ぼす影響と発育及び疾病発生との関連性を明らかにする.
(イ)哺乳子牛の免疫機能を考慮した集団飼養管理方法が確立される.
(ウ)技術の経営経済効果を明らかにする.
予定成果(初年目):寒冷時及び群飼へ移行時の子牛の免疫機能の変化が明らかになる.
成果:ア 寒冷時に牛床をヒートマットで保温することにより,黒毛和種自然哺乳子牛の初期発育が向上した(岡山総畜セ,2000).イ 寒冷時のカーフハッチ飼養において,ブランケットを着用した子牛は,ブランケット非着用子牛に比べ,発育が優れた(Schroederら,Agri-view,2002).
ウ カーフハッチで育成した後,育成牛群に繰り入れ,舎内飼養すると呼吸器系の事故が多いとされ,馴致施設としてスーパーカーフハッチが検討されている.エビタミン,ミネラルのほか,生菌剤,レバミゾール,納豆菌抽出物質に免疫賦活化作用があることが知られている.
研究対象 肉用牛
戦略 畜産
専門 飼養管理
部門
カテゴリ 経営管理 飼育技術 受精卵移植 生菌剤 肉牛

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