課題名 |
遺伝子解析・微生物機能等を活用した病害防除技術の開発 |
研究機関名 |
石川県農業総合研究センター
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研究分担 |
病理昆虫科
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研究期間 |
継H15~H17 |
年度 |
2004 |
摘要 |
目的;高精度な遺伝子診断技術等をもとにして、イネもみ枯細菌病やイネ苗立枯細菌病等の浸種、催芽時における増殖実態を明らかにする。得られた成果;(i)浸種時の温度制御や浸種水交換のみによるもみ枯細菌病の防除は困難であり、種子消毒等の対策は必須であると考えられた。(ii)浸種時の温度制御や浸種水交換のみによる苗立枯細菌病の防除は困難であり、種子消毒等の対策は必須であると考えられた。(iii)もみ枯細菌病が発生した育苗箱は、水による洗浄のみで病原細菌を完全に洗い落とすことはできず、消毒剤での処理が必要であることが明らかとなった。(iv)汚染された育苗箱には、少なくとも1ヶ月程度は病原細菌が残存していることが示された。(v)BPP-Yaゲノムはファージ耐性変異株BPP-R1のゲノムに組み込まれておらず、ファージ耐性は細胞表面のファージレセプターの変異によるものと推察された。(vi)11/16に採種したもののうち、用水から採取した1サンプル水から、ADC0403、ADC0411、ADC0423と親和性を持つファージを分離することができた。(vii)ファージBGPP-Saを含む液(1.0×108pfu/ml)で汚染種子を浸漬することで、もみ枯細菌病および苗立枯細菌病の発病を完全に抑制した。(viii)いずれの接種法も効果的でなかった。また、有効な菌も見いだせなかった(ix)おとり作物としては葉ダイコンが有望と思われた。(x)陽電荷資材の土壌混和は発病を著しく助長した。(xi)葉面の糸状菌を除去することにより、細菌の定着を促進する可能性が示唆された。(xii)紫斑粒をある環境下で1年間放置することで紫斑病菌は分離できなくなり、本病の防除に有効なものとなる可能性があると思われた。(xiii)種子保管庫の種子からは高率に病原菌が分離されるが、室温に放置した種子では8月以降急激に分離率が低下し、10月上旬にはほとんど分離できなくなった。(xiv)以下の条件で明瞭な結果が得られることが明らかになった。アズキ葉切片の大きさは2×3cm程度で、2mlの磨砕液で磨砕する。コンジュゲート液処理時間を60分、洗浄は20分以上/回にする。判定は発色剤処理停止(水洗)後、10分ほど経過してから行う。
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研究対象 |
水稲
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戦略 |
土地利用型農業
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専門 |
病害
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部門 |
稲
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カテゴリ |
育苗
種子消毒
診断技術
水稲
だいこん
防除
もみ枯細菌病
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