4 森林の保全(1) 昆虫による森林被害実態の把握と環境にやさしい防除法の開発

課題名 4 森林の保全(1) 昆虫による森林被害実態の把握と環境にやさしい防除法の開発
研究機関名 京都府林業試験場
研究分担 林業試験場
研究期間 継H16~18
年度 2004
摘要 ○目的:昆虫を指標とした森林の健全性及び生物多様性を評価する手法を確立し、森林の機能発揮を実現するための管理手法に資する。また、ナラ類集団枯損について実用的な防除法を確立する。○方法:ナラ類集団枯損林2林分と無被害林1林分にマレーストラップを2基ずつ設置し、平均多様度H’(Shanon Weaver 1949)を算出した。防除法は、昆虫病原性糸状菌の利用として、長さ50cmに切断したカシナガ繁殖木をゴムシートで包み、脱出虫が通過するペットボトル内にボーベリア菌を培養した不織布をセットし、ペットボトルの先にゴムホースでカシナガ回収用のポリビンを取り付け感染を調査した。拮抗菌の利用として、カシナガが繁殖している樹木に、ボーベリア菌、トリコデルマ菌、シイタケ菌2種を植菌(無処理:対照区)した。フェロモンを利用した大量捕獲法として、合成したフェロモンを用いて野外での捕獲試験を行った。○得られた成果:昆虫多様度は、キクイムシを指標とした場合とカミキリを指標とした場合の多様度指数とは傾向が一致しなかった。防除法で昆虫病原性糸状菌を利用した場合、試験装置によってカシナガにボーベリア菌を効率的に感染させることに成功した。拮抗菌を利用した場合、新成虫の脱出や植菌した菌類の蔓延情況を調査した結果、シイタケ菌を植菌することで、1年目から子実体が発生すると共に高い防除効果が得られた。捕獲試験では、野外虫を誘引捕獲できることが証明された。今後、合成フェロモンを用いた大量捕獲による防除法を検討する予定である。
戦略 森林・林業・木材産業
専門 森林生物
カテゴリ しいたけ 繁殖性改善 フェロモン 防除

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