スイカの生育障害克服等による高位生産技術の確立

課題名 スイカの生育障害克服等による高位生産技術の確立
研究機関名 鳥取県園芸試験場
研究分担 野菜研環境研
研究期間 新H16~18
年度 2004
摘要  現地農家における萎凋症状と土壌病原菌及び土壌理化学性を調査した結果、本年度の調査事例の萎凋発生には、ホモプシス根腐れ病菌、フザリウム菌、リゾクトニア菌等が関与している可能性が高く、土壌の理化学性と萎凋発生との関係は不明瞭であった。整枝強度の違いが地上部の生育に及ぼす影響と、植物体内における生理的変化を調査の結果、本年度は萎凋発生がなかったが、強整枝を行うと葉面積が減少し、1果重やいっ泌液量が減少した。また、チローシス形成は交配時からやや多い傾向が認められた。整枝強度の違いが根の呼吸量及び無機成分含有率に及ぼす影響を経時的に調査の結果、根の呼吸量は着果後著しい減少を示し、このとき澱粉含量も同時に減少した。強整枝を行うと根の澱粉含量がわずかに減少した。台木品種による根の活性の違いを、草勢、萎凋発生状況、いっ泌液等から推測の結果、根の呼吸量は、温度の上昇に伴い増加するが、30℃前後の温度域で呼吸量が最大になると考えられた。台木品種の違いが根の活性に及ぼす影響を明らかにするために、いっ泌液中の無機成分量を分析する。併せて、葉身及び果実の無機成分量も葉位別に調査の結果、‘No.8’はいっ泌液量が多く、いっ泌液中の無機成分濃度及び量が高いことから、‘かちどき2号’よりも根の活性が高いと考えられた。スイカのハウス栽培(6月上旬収穫)において、主要品種である‘縞王マックスK’より着果、果肉色及び食味の良好な品種の選定の結果、秀品率が高く、シャリ、果肉の硬さ、甘みの評価が優れる‘恋あかり’が有望と考えられた。低温寡日照の栽培では、着果不安定が重要問題とされる。そこで、着果安定対策として貯蔵花粉及び交配後のつる先摘芯処理の実用性について検討の結果、花粉の乾燥貯蔵は容易で、4日貯蔵まで実用性が認められた。つる先摘芯処理による着果率向上や初期肥大の促進効果は認められなかった。また、定植後の補光が雄花、雌花の開花に及ぼす影響を明らかにした結果、補光処理により生育が促進され、葉色が濃緑となった。しかし、これによる着果安定効果は不明瞭であった。スイカのトンネル栽培(7月下旬収穫)で、‘縞王マックスK’より食味・果肉色が良好で、うるみの少ない品種の選定を行った結果、食味、果肉色の評価が優れる‘試交622’が有望と考えられた。スイカ定植後のキャップ被覆処理が葉の光合成及び生育におよぼす影響を調査の結果、定植初期のスイカは光量子束密度1,500~2,000μmol/m2/sの強光下で光合成が盛んである。そのため、長期のキャップ処理は光合成能力の低下を招き、生育を抑制する。キャップ除去直後は生育が一時停滞するが、その後は回復し、つる揃いが向 スイカの1条植栽培は、つる引き作業の省力化と収穫玉数の増加による単収向上が可能であるが、空洞果が発生しやすい。そこで、1条植栽培で、空洞果の発生が少ない栽培技術を確立するため、株間について検討の結果、1条植の株間30cmは、株当たり収穫果数は少なかったが、定植本数が多いため収量も多かった。黒点根腐病発生下での比較となったため、継続検討が必要である。
研究対象 スイカ
戦略 園芸
専門 病害栽培生理
部門 野菜
カテゴリ 乾燥 栽培技術 省力化 すいか 台木 根腐病 品種 良食味

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