搾乳ロボット利用技術の確立による超省力酪農経営類型モデルの策定

課題名 搾乳ロボット利用技術の確立による超省力酪農経営類型モデルの策定
研究機関名 北海道立根釧農業試験場
研究分担 酪農施設科・乳牛飼養科・乳質生理科・乳牛繁殖科・経営科
研究期間 継H15~20
年度 2005
摘要 舎飼方式におけるロボット搾乳施設への導入時の馴致効果、乳量・乳成分、繁殖等に及ぼす影響を明らかにし、これらに基づいた飼料設計と経営モデルを示す。ア)ロボット搾乳施設への移行前に5日間馴致した群(馴致あり)は、馴致しなかった群(馴致なし)に比べ移行後1週間の乳量低下が抑えられ、その後の乳量の増加も大きかった。イ) 新規導入牛は7日間程度のロボット搾乳施設への追い入れ作業で自発的に訪問するようになるが、牛に嫌悪的な刺激(叩くなど)を与えると追い入れ日数を長引かせる傾向が見られた。 ウ)1日の搾乳回数2回群に対する4回群の乳量比は泌乳前期では106.9%となり、泌乳中後期では109.2%となった。搾乳回数の違いによる繁殖性の差は認められなかった。エ)搾乳時間および採食速度から1回の搾乳あたりの濃厚飼料給与量は現物1.5kgが適当であると考えられた。オ)養分濃度TDN73%、CP15%の基礎混合飼料で飼養すると、繁殖性の低下や過肥もみられずに11,000kg程度の一乳期乳量となった。カ) H群の初回授精受胎率はL群より低かったが、空胎日数に有意差はなかった。H群では一部の牛(6頭)が繁殖成績を悪化させており、その多くは栄養不足に起因していた。 キ) 蹄疾患治療牛や跛行スコア3以上の歩行に異常がある牛はリフューズ回数(ロボット搾乳施設に訪問したが、搾乳間隔が短くて自動的に退出させた回数)が少なかった。ク)ブラシ洗浄機能はミネソタ変法による清拭に比べ十分でなかった。しかし、牛体の汚れが少ない場合、出荷生乳の生菌数は平均1300/ml、体細胞数は平均6.7万/mlと良好であった。ケ)ロボット搾乳における1乳期の乳成分率持続性は全道平均に対して高かった。コ)搾乳ロボット1台体制(経産牛57頭、常時搾乳牛48頭、搾乳牛1頭当たり305日乳量11,340kg)の生産技術体系を策定した。 以上の結果、搾乳ロボット利用時の移行方法を示すとともに、乳量、繁殖性および乳質への影響が明らかとなり、それらに基づいた飼養管理方法と生産技術体系を策定した。
研究対象 乳用牛
専門 農業機械
部門
カテゴリ 経営管理 経営モデル 飼育技術 出荷調整 飼料設計 超省力 乳牛 繁殖性改善 ロボット

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