| 課題名 | 受胎率向上のための受精卵の凍結・融解方法の検討 |
|---|---|
| 研究機関名 |
京都府畜産技術センター |
| 研究分担 |
碇牧・繁殖技術部 |
| 研究期間 | 完H15~17 |
| 年度 | 2005 |
| 摘要 | 1.目的:胚移植技術の普及定着には、胚の凍結保存技術の確立が不可欠であり、現在、牛胚の凍結溶液は、子牛血清(CS)の凍結溶液が一般的に用いられている。しかし、CSはロットによる胚の生存性に差があることなどが知られている。そこで、このような処理の必要がなく、ロットによる胚の生存性に差のない牛血清アルブミン(BSA)の凍結溶液への利用が受胎率に及ぼす影響について検討した。また、BSA凍結溶液において、受胎率に大きく影響を及ぼす耐凍剤平衡時間及び融解方法が検討されていない。そこで、耐凍剤平衡時間及びエアーソーイング時間の違いが受胎率に及ぼす影響ついて検討した。 2.方法 (1)基礎溶液の検討 ア 供試胚:黒毛和種供胚牛から採取した7日目に回収したBランク以上の胚。イ 耐凍剤平衡:室温で10~15分。ウ 凍結融解方法:-7℃の冷却槽に入れ2分後に植氷を行い、10分間保持した。冷却速度は、毎分-0.3℃とし、-30℃に達したら液体窒素に投入した。そして、液体窒素からストローを取り出し、空気中に6秒保持後、30℃の微温湯中で20秒間静置した。エ 培養・移植方法:培養は、TCM199+20%FCS+0.1MβMEを用い、培養開始時、24、48、72時間後の形態を観察した。胚移植は1頭に1胚を用いた。オ 区分:BSA区(1.8Mエチレングリコール(EG)+ 0.4%BSA加リン酸緩衝溶液(PBS))CS区(1.8MEG+20%CS加PBS)、BSA+Su区(1.8MEG+0.1MSu+0.4%BSA加PBS)CS+Su区(1.8MEG+0.1MSu+20%CS加PBS) (2)耐凍剤平衡及びエアーソーイング時間の検討 ア 凍結溶液:1.8MEG+0.1MSu+0.4%BSA加PBS(耐凍剤平衡まで1時間以内処理胚)。イ 区分:15分区(耐凍剤平衡時間10~15分)、20分区(耐凍剤平衡時間16~20分)、6秒区(エアーソーイング時間6秒)、10秒区(エアーソーイング時間10秒) 3.結果の概要: (1)72時間培養後の生存率及び脱出率は、BSA区、CS区の間に有意な差は認められなかった。 (2)受胚牛に1胚を移植したところ、BSA区とCS区の受胎率には、有意な差は認められなかった。 (3)BSA+Su区、CS+Su区の受胎率には、有意な差は認められなかった。 以上により20%CS凍結溶液から0.4%BSA凍結溶液への代替が可能であった。 (4)BSA+Su区は、採胚から1時間以内に耐凍剤の平衡処理を行うことで高受胎率が得られた。 (5)耐凍剤平衡(15分区、20分区)及びエアーソーイング時間(6秒区、10秒区)の受胎率は、有意な差は認められなかった。 4.成果の活用面と留意点: (1)胚の回収から耐凍剤平衡までの処理を1時間以内に行うためには、採胚、胚処理の連携した体制の整備が必要である。 (2)耐凍剤平衡時間の延長により1回の胚処理能力が上昇する。 (3)時計が無くても現場でのエアーソーイングが可能である。 5.残された問題点: (1)府内で現在まで凍結溶液に使用していたCSと現在使用しているBSAの受胎率の比較。 (2)胚処理が室内ではなく野外(ET車を利用する農家採胚)での実証試験 |
| 研究対象 | 肉用牛 |
| 専門 | 飼養管理 |
| 部門 | 牛 |
| カテゴリ | 飼育技術 受胎率向上 肉牛 |