課題名 |
飼料イネと粕類主体の搾乳牛用発酵TMR飼料の調製技術の開発 |
研究機関名 |
広島県立畜産技術センター
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研究分担 |
飼養技術部
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研究期間 |
継H17~19 |
年度 |
2005 |
摘要 |
(1)目的:現在,飼料イネの作付面積は全国で5,200ha,広島県で120ha前後になっているが,飼料イネホールクロップサイレージ(WCS)の利用は,耕種農家と近隣の畜産農家の限られる地域にとどまっており,飼料イネWCSの生産拡大には新たな取組が望まれている。一方,地域の莫大な食品製造副産物の利用も求められている。そこで,既存の混合飼料(TMR)供給センターを活用し,飼料イネWCSと食品製造副産物の広域流通を推進するため,飼料イネWCSと食品製造副産物を組み合せて調製したTMRの迅速成分測定技術法の開発,長期貯蔵に耐えうる発酵TMRの調製貯蔵技術,安定した乳生産が可能なTMRの給与技術を開発する。(2)これまでの成果 ア TMRの発酵特性の解明 a 乳酸菌添加と脱気方法の組合せがTMRの長期保存と採食性に及ぼす影響:TMR調製時における脱気程度(‐7.7hPa,‐11.5hPa,‐15.4hPaの3区)の効果を貯蔵後30日目に泌乳牛を用いて確認したところ,脱気程度の強いもの(‐15.4hPa)は乾物摂取量を有意に増加させる(P<0.05)ことが判明した。また,これらの発酵TMRは開封後の二次発酵発生を大幅に遅らせ,特に,乳酸菌の添加は,貯蔵TMR中の酵母数の低下に有意な効果を示すことが明らかになった。 b 飼料イネの切断長と攪拌時間が貯蔵性,発酵品質と採食性に及ぼす影響:飼料イネWCSの切断長を1.5cm,4.5cmおよび6cmとし,TMR混合機(横軸オーガ)による攪拌の時間経過がTMRの飼料片粒度割合に及ぼす影響を調査したところ,飼料片粒度割合の変動は切断長が長いもので大きく,混合精度向上は切断長4.5cm以下が望ましいことが明らかになった。採食性は1.5cm切断長のものが優れる傾向であった。
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研究対象 |
乳用牛
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専門 |
飼養管理
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部門 |
牛
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カテゴリ |
飼育技術
生産拡大
測定技術
長期保存・貯蔵
乳牛
保存・貯蔵
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