系統適応性検定試験

課題名 系統適応性検定試験
研究機関名 福島県農業総合センター
研究分担 作物園芸部
研究期間 新H18~22
年度 2006
摘要 目的:育成地より配布を受けた系統について、その地域適応性を検討する。結果:(1)水稲系統適応性検定試験 55系統を供試し、やや有望な系統として、相781、相784、福系8974、福系8990を選定した。(2)稲民間品種の評価試験 生産力検定試験にコシヒカリつくばSD1号、Ehd-#1、ヒカリ新世紀の3系統について評価し、コシヒカリつくばSD1号およびヒカリ新世紀はコシヒカリと同等、Ehd-#1はコシヒカリと同等~不良とした。また、特性検定試験にコシヒカリつくばSD1号、Ehd-#1を供試した。コシヒカリつくばSD1号は葉いもちが極強、穂いもちがやや弱、耐冷性が強、Ehd-#1は葉いもちが中、耐冷性がやや強であった。(3)大豆系統適応性検定試験 育成地から配布を受けた系統の地域適応性を検討するため、供試系統数は、刈系で普通大豆10、青豆1、小粒2、作系で普通大豆1、東山系で普通大豆7、青豆2、黒豆4、小粒2の計29系統を検討したところ、有望品種はなく、普通刈系724号、黒豆東山系723号の2系統がやや有望の判定となった。再検討は14系統とした。(4)コンニャク系統適応性検定試験 群馬農技センターで育成されたコンニャクの有望系統について本県における適応性を検討し、優良品種選定の資とするため、供試系統群系75、76号を検討したところ、75号は成熟期は全年生でやや早いが、生年生で生子着生が少ないため、生子収量が少なかった。76号は75号と同様に成熟期は全年生でやや早いが、生子収量は2・3年生でやや少なかった。(6)果樹系統適応性検定試験:(i) モモ優良系統の育成 モモ第8回系統適応性検定試験として筑波系7系統を供試し、樹の生育特性、果実品質等を調査し、「筑波121号」及び「筑波123号」を注目、他の系統を継続と評価した。なお平成18年度果樹系統適応性・特性検定試験成績検討会において「筑波118号」の登録が決定された。モモ第8回系統適応性検定試験供試系統及び対照品種の3ヵ年の調査データを用いてモモの収穫期、果重、糖度の広義の遺伝率を検討した。環境変異は糖度>果重>収穫期の順で大きかった。9系統・品種、各2樹、初結実2年目から3ヵ年10果実の環境変異の推定値(95%信頼限界)は収穫期で8.0日、果重54.7g(その内、年次変異27.4g)、糖度1.1%であった。(ii) リンゴ優良系統の育成 リンゴ第5回系統適応性検定試験として盛岡系4系統を供試し、樹の生育特性、果実品質等を調査した。「盛岡62号」は未結実であるが全国の評定で中止となった。「盛岡63号」は品質は良好だが、本年度蜜症が発生した。「盛岡64号」は着色は良好だが、心カビの発生が気になる。「盛岡65号」は着色が淡く本県での栽培は難しいと思われる。(iii) ナシ優良系統の育成 ナシ第7回系統適応性試験として「筑波51号」「筑波52号」の2系統について検討した。「筑波51号」は収穫期が「幸水」と「豊水」の間であり、時期的には悪くないが、果実重がこの時期としては、261gと小玉であり、甘味も12.6と少なく、酸味がやや強かった。「筑波52号」は収穫期が「豊水」の後半と重なるが、糖度が13.6と高く、酸が少ないため、「豊水」と異なる食味を持つ。果汁多く、シャリ感あるが、果実重が288gとこの時期としてかなり小玉である。さらに、芯腐れが見られた。「筑波51号」「筑波52号」ともに本県での普及性は低いと推察されたが、「筑波51号」は、成績検討会で普及性という観点からもう一年継続検討することとなり「筑波52号」は、中止判定の場所が多く、今年度で試作中止と判断された。(iv) オウトウ優良系統の育成 オウトウ第2回系統適応性検定試験として「山形C3号」「山形C8号」の2系統について検討した。「山形C3号」はいわゆる“黄色いサクランボ”であり、外観はユニークであるが食味が伴っていない。「山形C8号」は本年度より苗木養成を開始した。
カテゴリ おうとう こんにゃく 水稲 大豆 品種 もも 良食味 りんご

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