| 課題名 |
果樹の新品種育成 |
| 研究機関名 |
福島県農業総合センター
|
| 研究分担 |
果樹研究所
|
| 研究期間 |
新H18~22 |
| 年度 |
2006 |
| 摘要 |
目的:本県の地域特性を生かし、自然と人間に優しいリンゴ、モモ、ナシ、ブドウ新品種を開発する。結果:(1)モモの交雑・選抜による育種 (i)1次選抜としてモモ実生155個体を調査し、22個体を注目候補、113個体を再調査、20個体を淘汰と評価した。注目候補個体の内101-12は、大果の早生系統、73-18は大果の黄肉種、84-1は高糖度の中晩生種、81-24は離核の中晩生種、114-4は「もちづき」タイプの半不溶質の晩生種である。(ii)注目系統10系統の特性を調査し、1系統を淘汰、5系統を注目解除して再調査、4系統を注目とした。その内、黄肉種33-94は、品質が安定しており、収穫期で競合既存品種は無く有望と認められたが、同時期の注目候補系統黄肉種73-18との比較検討が必要である。(iii)現地試作系統3系統の特性を調査した。「モモ福島9号」は総合的に品質が安定しており、登録の準備を行うこととする。「モモ福島10号」は、多雨の影響が顕著に認められたため、多雨年の品質安定性を今後、検討する必要がある。「モモ福島11号」は大きさと独特の甘味が特徴である。今後、樹勢の維持と収穫期間の検討が必要である。(2)リンゴの交雑・選抜による育種 (i)1次選抜としてリンゴ実生19組合せ66個体について調査を行い、5個体を注目、36個体を再調査(その内、5系統を注目個体候補)、17個体を保存、8個体を淘汰と評価した。(ii)注目系統6系統の特性を調査し、良好1系統、継続2系統、3系統を注目解除して保存系統とした。(iii)現地試作系統2系統の特性を調査した。「リンゴ福島3号」は、成熟期の少雨の影響で小玉で硬い果実となった。現地試作地の広範囲で心カビが発生した。官能検査では、対照の「あおり9」と比較して食味は並み~やや勝るという評価であったが、心カビの発生が多いことから普及性は優劣の判断が分かれた。「リンゴ福島5号」は、食味は甘味で着色も良好であった。果実重は、原木は小玉、実生台は中玉、JM7台は大果であった。果形は「陽光」に比較し腰高であった。官能検査では、対照の「陽光」と比較し果形はやや劣るものの、着色、香り、食味、総合評価ともにやや勝る判定となった。(3)ナシの交雑・選抜による育種 (i)第2期交雑の11系統の実生121個体(初成りは115個体)について果実品質調査を行った。その中で品質が良く、かつ果実重と収穫期を考慮し、場内への高接ぎ候補6個体を選抜した。(ii)注目系統「8-207」(赤ナシ)について、果実の特性調査を行った。原木の収穫期は「幸水」より約10日遅かった。糖度は14.1と高く、非常に甘味を強く感じた。高接ぎ樹では、糖度は13.4とやや低めで、平均果重495.5gと大玉であったが、果形(条溝果)が乱れた。(iii)現地試作系統2系統の特性を調査した。「ナシ福島2号」については、食味では「幸水」と比較して遜色はないが、果形が腰高である、収穫期がほぼ「幸水」と重なる等の点から、普及性の点から見て登録は難しいと判断された。「ナシ福島3号」については、試食検討会では、収穫時期、食味と栽培性等の点から有望であるとの意見が多かったが、収穫時期による食味の検討、収穫適期判定法の検討が必要と判断された。
|
| カテゴリ |
育種
新品種
新品種育成
高接ぎ
品種
ぶどう
もも
良食味
りんご
|