課題名 |
栽培漁業総合推進事業 |
研究機関名 |
滋賀県水産試験場
|
研究分担 |
栽培技術担当
|
研究期間 |
継H11~ |
年度 |
2007 |
摘要 |
琵琶湖漁業にとって重要水産資源であるニゴロブナ、ホンモロコおよびセタシジミの資源量を維持しつつ、継続的かつ効率的な漁獲を行うために、漁業者による自主管理を推進するための基礎的資料の収集と調査研究を行った。、1)ニゴロブナ、 (1)平成18年12月における北湖でのニゴロブナ当歳魚資源尾数を推定したところ、6,194,000尾であり、調査を開始した平成6年度以来、最大の資源尾数であった。、(2)平成20年1月に琵琶湖北湖6水域に合計31,800尾のALC標識種苗を放流した。今後、標本を調査し、資源尾数を推定する予定である。、(3)刺し網漁による出漁当たり漁獲量は、平成19年2・3月には15kgで前年同時期の約6割であった。、 (4)平成19年の刺し網漁による漁獲魚のサイズは、全長18~32cmで全長22cm以上が6割強、年齢組成は1-2歳魚が9割以上を占めていた。ニゴロブナ当歳魚 資源尾数については、年々増大している。、2)ホンモロコ、 資源量の推定を行うため、平成19年12月にホンモロコ当歳魚45,000尾に標識を施し放流を行った。冬季の沖曳網漁業による漁獲魚を収集し体型、年齢および標識調査を実施中である。ホンモロコの資源状態は低位横ばいである。、3)セタシジミ、 主要7漁場の貝桁網調査の結果から、1m2あたりの平均漁獲個数は0.3個と昨年度の0.5個よりも少なかった。そのうち殻長20mm以上の大型貝についても昨年度の0.04個/m2から今年度は0.03個/m2と少なくなった。しかし、殻長18mm以下の個体数の割合は77%と高いことから適正な資源管理漁業が行われていることが示唆された。 また、産卵期直前の肥満度(軟体部乾燥重量/殻付き生体重量)は昨年度の約3%から約4%に回復しており(松原漁場産)、単位親貝あたりの産卵数が回復していることが期待される。、セタシジミ資源の近年の減少には、産卵能力の低下も影響している懸念があることから、肥満度のモニタリングや環境要因の検討が必要である。
|
カテゴリ |
乾燥
モニタリング
|