課題名 |
ボタンの新品種育成と増殖法の開発 |
研究機関名 |
島根県農業技術センター
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研究分担 |
特産開発G
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研究期間 |
完(H15)~(H19) |
年度 |
2007 |
摘要 |
目的:ボタンの増殖率向上のため、効率的で安定的な組織培養を用いた増殖法を開発する。また、日持ちの良いシャクヤクや日持ちと香りの良い黄色ボタンとの交配により、日持ち性と香りを改善する。さらに、放射線処理や遺伝子組み換えにより、これまでにない花色、花形をもつ新品種の育成をはかる。、結果の概要:、1)安定的増殖法の確立、腋芽、葉柄や茎組織の培養によりシュートを得ることができるが、培養で得られたシュートは不整形で生育が悪く順化できなかった。、2)異種間交配、放射線利用による新品種の育成、(1)新花色、新花形の獲得または、日持ち性改善のため人工交配による異種間交配を行った。この交配により合計31個体の実生が得られたが、DNAレベルでの調査の結果、雑種と認められる個体はなかった。、(2)放射線利用では、異種間交配における交配率向上のため、照射花粉を用いた交配を行ったが、普通交配との交配率に差はなく、放射線による交配率向上効果は認められなかった。、(3)突然変異誘発のため個体への直接照射を行った。この照射によって花色変異(絞り、筋、濃淡等)の見られる個体が得られた。、3)遺伝子組み換えによる新品種育成、(1)絞りに関与する遺伝子をシロイヌナズナから単離し、リポーター遺伝子とともにサフィニア(モデル植物)を形質転換した。、(2)花色発現に関与する遺伝子のうちサフィニア、トレニアのCHS遺伝子(植物色素カルコン合成酵素)、ペチュニアのF3’5’H遺伝子(青色関連遺伝子)を単離した。、(3)塩基配列の分かっている他植物の配列を参考にしてボタンCHIの単離を試みたができなかった。そこで、ボタンCHIの単離に利用するため、ブドウCHI遺伝子を単離した。、(4)アグロバクテリウムによる組み換えにより、ボタン茎頂細胞でのリポーター遺伝子導入を確認した。、(5)日持ちに関連する遺伝子の特定のため、ボタン切り花にエチレン合成阻害剤およびアブシジン酸合成阻害剤による処理を行った結果、アブシジン酸合成阻害剤では効果がなく、エチレン合成阻害剤でも大きな効果は見られなかった。、
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カテゴリ |
しゃくやく
新品種
新品種育成
トレニア
ぶどう
ペチュニア
ぼたん
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