課題名 | a.フィールドサーバの高機能化と農作物栽培管理支援技術の開発 |
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課題番号 | 2008010637 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,フィールドモニタリング研究チーム |
協力分担関係 |
産業総合研究所 東京大学 慶応大学 つくば市 NREN(ネパール) |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)計測用Webサーバ基板(フィールドサーバエンジン)を用いることで、ケースの小型化、部品点数の削減、必要な機能のみ自由に選択できる拡張性の向上を図り、より低コストで小型のフィールドサーバを開発した。また、市販の安価な電撃殺虫器、合成性フェロモンとフィールドサーバを組み合わせ、コンパクトで低コストの自動害虫計数システムを開発した。本システムは、害虫の発生状況、環境データ、作物の生育状況を同時かつリアルタイムに計測し、収集・蓄積されたデータはインターネット上で閲覧できることから、害虫発生予察や防除作業の意思決定等に利用できる。2)エージェントによる分散処理機能を活用するため、二値化や画像回転などの基本的画像解析を行うWebアプリケーションソフトウェアを開発し、収集した画像を分散処理するシステムを構築した。また、分散処理による転送時間や解析時間の変化を様々な条件で評価し、本システムが効果的に機能することを確認した。3)モバイル・フィールドサーバを実現する上で特に重要な要素となるサーボモータを含んだモジュールを適切に扱えるようにするためのシステム設計を行った。設計に基づいて試作した野外実験用プラットフォームを従来のシステムに組み込み、安定して動作することを確認した。4)フィールドサーバを用いて土壌を含む環境条件と植物の生育状況をリアルタイムにモニタリングしながらかん水制御を行うために必要となる画像計測技術および安価なセンサを試作した。ブンカンカの塩害耐性評価のための栽培実験では、画像を用いて生育評価ができることを示した。5)ユーザが自由に変化画像抽出プログラムを実行できるWebアプリケーションソフトウェアを開発した。本ソフトウェアは、利用者の設定に応じて、変化画像抽出プログラムの適切なパラメータを求め、既開発の変化画像抽出システムを自動実行するものである。6)ウェアラブル型RFID読み取りシステムをベースとして、RFIDリーダ、カメラ、GPS等の装着によるウェアラブル作業データ自動収集システムを試作した。作業対象物のRFID読み取りによる識別とデータ収集に加え、作業過程の位置データおよび画像データを自動収集できる。7)茨城県筑西市の田谷川地区における雑草発生状況について「作業計画・管理支援システム」への入力および表示を可能とした。また、過去3年間の大豆栽培において同地区の北東域では比較的高い収量を示すほ場が偏る傾向を、さらにALOS衛星写真から計算した植生指標と小麦収量との間に相関を見出した。8)アイガモ水田にネットワークカメラを設置し、画像をインターネット経由で随時取得した。画像の中のアイガモの羽数を計数し、アイガモの行動パターンを捉えるとともに、猛きん類による食害行動も確認した。9)車載(移動体)センサとほ場設置センサから収集されるデータを統一的に取り扱うために、PFUManagerの地点属性データを拡張GPX形式で表現し、既開発ソフト(PFUManager、ShapeMaker)を拡張GPX形式に対応できるようにしてデータ収集フローを作成した。10)これまでに開発した「カスタマイズ可能な農業記録システム」および地図表示機能、数式処理機能を再整理し、旧版のシステムについても機能追加や訂正を行った。また、全国の地図画像を提供するWebサイトを構築した。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 環境データ 管理システム 栽培技術 雑草 GPS 水田 性フェロモン 大豆 低コスト 防除 モニタリング |