課題名 |
a.果実の輸出等を促進する高品質果実安定供給のための基盤技術の開発 |
課題番号 |
2008010660 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構
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研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,果樹研,果実鮮度保持研究チーム
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研究期間 |
2006-2010 |
年度 |
2008 |
摘要 |
1)エチレン作用阻害剤を用いたりんご果実の鮮度保持技術の開発に向けて、日持ち性の品種間差異とエチレン生成量、エチレン受容体たんぱく質量について解析を行った結果、これらすべてにおいて明らかな相関は認められなかった。また、エチレン作用阻害剤1-MCP処理効果の品種間差異は、1-MCP処理時の果実のエチレン生成量に大きく依存し、エチレン生成量が多い品種では効果が低いことを明らかにした。 2)エチレン作用阻害剤を用いたりんご等果実の鮮度保持技術として、真空予冷装置を用いた減圧下での1-MCPの処理条件を検討した。その結果、日本なしで鮮度保持効果を得るためには、1ppmの1-MCP濃度で1/8気圧まで減圧した条件で30分以上暴露することが必要であった。同様の条件で、りんごでは1分間の暴露処理で鮮度保持効果が得られた。3)エチレン作用阻害剤が効き難いもも果実の効果的な軟化制御技術として、エチレン生合成阻害剤AVGと1-MCPを併用処理することによって軟化を抑制する方法を開発した。また、遺伝的に成熟しても軟化しない硬肉ももを適度に軟化させるためには、エチレンの前駆体である1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)を10~20mMの濃度で処理することが適当であることを明らかにした。4)エチレン作用阻害剤が効き難いもも果実の軟化制御技術の開発に向けて、もも果実の品質を低下させる大きな要因である粉質化が生じた果実について、細胞壁多糖類を構成している中性糖を分析した結果、アラビノースやラムノースの可溶化が顕著に抑制されていることを明らかにした。
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カテゴリ |
加工
鮮度保持技術
日本なし
品質保持
品種
もも
輸出
りんご
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