課題名 | b.花きの品質発現機構の解明とバケット流通システムに対応した品質保持技術の開発 |
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課題番号 | 2008010661 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,花き研,花き品質解析研究チーム |
協力分担関係 |
筑波大学 千葉大学 東京農工大学 香川大学 鹿児島大学 茨城県医療大学 慶応大学 東京農業大学 日本原子力研究開発機構 岩手県農業研究センター |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 花きの新規品質保持技術の開発に向けて、1)機能未知のInPSR26遺伝子を導入したアサガオの形質転換体において、InPSR26遺伝子がオートファジーの制御を介して花弁老化時のプログラム細胞死を制御している可能性を示した。2)ゆり花被において、向軸側表皮細胞、背軸側表皮細胞および柔細胞を分離する手法を確立し、細胞により糖質の蓄積パターンが異なることを明らかにした。3)トルコギキョウ切り花において、エチレン生合成阻害剤AVGと合成オーキシンNAAを組み合わせた前処理により、花持ちが16日となり、対照(抗菌剤による前処理)よりも2.9倍延長することを明らかにした。 花の大きさの制御について1)ペチュニア組換え体を用いた解析により、サイトカイニン初期情報伝達系遺伝子の発現上昇が大輪化を抑制することを明らかにした。2)トレニアにおいて、CPPU処理で生じる副花冠の形は、発生の比較的初期の段階からホメオティック遺伝子の発現パターンの違いにより制御されていることを明らかにした。サイトカイニン濃度の上昇は、なす科植物でも副花冠を誘導することを明らかにし、サイトカイニンによる副花冠誘導が普遍的な現象である可能性を示した。 花の色や香り等の制御について1)ペチュニアにおいて、覆輪花弁の非着色部位ではカルコン合成酵素遺伝子の転写後抑制が起こるのに対して、覆輪の消失活性を有するフルアクリピリム剤はカルコン合成酵素遺伝子の転写後抑制を阻害することを明らかにし、覆輪形成機構にはカルコン合成酵素遺伝子の転写後抑制が重要であることを示した。ツバキ「太郎冠者」に特異的な主要フラボノイドがケンフェロール3-ラムノシルジグルコシドとそのキシロース配糖体であることを決定した。2)ペチュニアとゆり「カサブランカ」において、フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)阻害剤であるアミノオキシ酢酸処理により香気成分の発散が抑制されることを明らかにした。 花の花き類のアメニティ機能について1)統合失調症患者でも実施可能なフラワーアレンジメント手法を開発し、これにより、統合失調症患者において視覚的な短期記憶力が向上するというリハビリテーション効果を確認した。 |
カテゴリ | あさがお 加工 くり トルコギキョウ トレニア なす 品質保持 ペチュニア ゆり |