課題名 | b.ウイルス感染症の診断・防除技術の高度化 |
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課題番号 | 2008010669 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,ウイルス病研究チーム |
協力分担関係 |
日本大学 酪農学園大学 帯広畜産大学 日本全薬工業 住友化学 本養豚開業獣医師協会 JRA総合研究所栃木支所 国立感染症研究所 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2008 |
摘要 | 1)豚繁殖・呼吸障害症候群の制御を目的として、一般農場の肥育豚舎入気口にエアフィルターを装着しウイルス伝播の遮断を試みたところ、感染阻止を示す事例が確認され、本ウイルスの空気伝播を遮断するという実践的な衛生管理法が有用であることを明らかにした。野外調査で羊はE型肝炎ウイルスを保有しないことを明らかにするとともに、豚ふん便中のE型肝炎ウイルスRNA量の調査結果から、これまでは出荷までにウイルスが消失すると考えられていた出荷豚でもウイルスを保有していること、その感染様式は一様ではないことを明らかにした。遺伝子型の異なる豚A群ロタウイルス間で交差防御を示すことを明らかにし、子豚の下痢の予防に有用な知見を得た。豚テシオウイルスによる発症メカニズムを解明するため、SPF豚に分離株を経口・経鼻接種しても脳脊髄炎を起こさなかったことから、豚エンテロウイルス性脳脊髄炎の再現には経口・経鼻ルート以外の経路があるものと結論した。2)鶏コロナウイルスの血清型に関与するS1遺伝子の塩基配列解析により、我が国において本ウイルスの新しい遺伝子型の流行があることを明らかにした。ワクチン接種鶏群におけるニューカッスル病の野外発生が問題となっていることから、ワクチン接種(2種類接種)鶏に分離株を経鼻接種したところ発症が防御され、野外発生にはワクチン接種法の失宜を含む免疫低下要因が推定された。H5N1鳥インフルエンザウイルスのスズメへの経鼻接種試験を行い、スズメによりウイルス伝播が起きる可能性があることを明らかにした。3)持続感染するレトロウイルス科牛白血病ウイルスの病原体検査法としてリアルイムPCR法を開発した。野外材料を用いた既存の検査法との比較により、本法は最も高い特異性と感度を有する本病の有用な診断法であることを明らかにした。ワクチン接種失宜に備えて牛伝染性鼻気管炎ウイルスワクチン株と野外株を簡便に識別できる遺伝子検査法を開発した。馬コロナウイルス組換えNたんぱく質を作出した。本たんぱく質は感染血清との反応性から抗体検出用ELISA法の開発に利用できることを明らかにした。 |
カテゴリ | 馬 出荷調整 鶏 繁殖性改善 羊 豚 防除 |