d.暖地における畑作物加工残さ等地域バイオマスのカスケード利用・地域循環システムの開発

課題名 d.暖地における畑作物加工残さ等地域バイオマスのカスケード利用・地域循環システムの開発
課題番号 2008010688
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,九州バイオマス利用研究チーム
協力分担関係 長崎総合科学大学
鹿児島県農業開発センター
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 1)バイオマス資源である牛ふんおよび鶏ふん堆肥をガス化しエネルギーとして利用するための問題点を克服する技術を開発した。牛ふん堆肥は900℃の低温で溶融(液状化)するためガス化時に閉塞が発生するが、消石灰を乾物比で25%混合することにより溶融温度が1,300℃以上となり連続したガス化が可能となった。また、採卵鶏ふん堆肥だけでは、着火性が悪く発熱に寄与する可燃性ガス濃度は低いが、乾物比で60%のおがくずを加えることにより可燃性ガス濃度が高まり、牛ふん堆肥に匹敵する730~1,050kcal/Nm3の発熱量を得ることができた。浮遊外熱式ガス化方式の農林バイオマス3号機では、反応管の直径拡大と管長の延長によりガス化処理量を1.5倍に改善でき、1MPa低圧メタノール合成に向けた装置の改良指標が得られた。2)畑作物副産物の新用途開発に向けて、甘しょ塊根から抽出したアントシアニンの安全性をラット試験により確認した。また、甘しょ茎葉ポリフェノールはインフルエンザウイルスに対してノイラミニダーゼ阻害活性を示した。甘しょでん粉廃液由来ペプチドの動物実験において、体重増加、脂肪蓄積、LDLコレステロールおよび中性脂肪の低減作用が認められた。3)家畜排泄物の堆肥化による流通促進を図るため、開発した高窒素濃度堆肥は即効型の窒素放出パターンを示すが、窒素回収過程での米ぬか添加による有機化促進や土壌中での稲わら添加により、緩やかな放出パターンに制御できることを明らかにした。また、高窒素濃度堆肥に鶏ふん堆肥を混合すると窒素肥効が5カ月間持続することを明らかにした。
カテゴリ 加工

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