課題名 | l.生物機能等の利用による茶の病害虫防除技術の開発及び抵抗性系統の開発 |
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課題番号 | 2009013880 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,野茶研,茶IPM研究チーム |
協力分担関係 |
鹿児島県農業開発総合センター 鹿児島県立短期大学 (株)下堂園 野菜茶業研究所 (株)下堂園 野菜茶業研究所 鹿児島県農業開発総合センター 鹿児島県立短期大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2009 |
摘要 | 1)持続的制御法では、2種類の拮抗微生物の処理により、輪斑病の発生及びその後のチャ葉中の潜在輪斑病菌の密度を低く抑えることができた。炭疽病菌の付傷接種に対し、感受性品種ではカロース(植物が病原菌の感染に対抗してつくる物質)が葉肉組織に散在するが、抵抗性品種では病原菌侵入部位の周囲にカロースが蓄積することを明らかにした。2)行動制御では、チャノホソガの交信かく乱用資材を選抜し、ほ場で効果を確認した。また、特定波長光の夜間照射でチャノコカクモンハマキの産卵が抑制される現象は交尾抑制によることを明らかにし、暗期の光照射がチャハマキの行動に与える影響を解析するための生物検定系を開発した。さらに、ナガチャコガネ被害個所を自動で検出・マップ化し、被害個所へ薬剤を局所施用して防除する省農薬防除技術体系を確立した。3)土着天敵の寄生蜂によるハマキガ類管理技術では、キイロタマゴバチの接種的放飼と各種選択性殺虫剤の併用により、ハマキガ類と新芽加害性害虫を低密度に管理できることを明らかにした。4)茶園の生物多様性を評価するための指標候補種としてハエトリグモ類,アザミウマタマゴバチ,キイロタマゴバチ他10種の節足動物種を選抜した。5)炭疽病抵抗性系統については、やや早生、高品質・多収で炭疽病と輪斑病に抵抗性の「枕崎30号」を育成した。また、「みなみさやか」のSSRマーカー連鎖地図を作成し、炭疽病抵抗性に関連するQTLを1ヶ所検出した。6)クワシロカイガラムシ抵抗性系統については、抵抗性遺伝子(MSR-1)の高精度な検出を可能にする新たなプライマーセットを開発し、これを用いて2,192の定植前個体を対象にマーカー選抜を実施するとともに、耐虫性と推定された36の育成系統について遺伝子型を推定した。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 管理技術 栽培技術 炭疽病 茶 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 土着天敵 農薬 病害虫防除 品種 防除 薬剤 |