b.生産・流通IT化のための農業技術体系データベース及び意思決定支援システムの開発

課題名 b.生産・流通IT化のための農業技術体系データベース及び意思決定支援システムの開発
課題番号 2009013909
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,生産支援システム研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,生産支援システム研究北海道サブチーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,生産支援システム研究近中四サブチーム
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1)既存の農業技術体系データベース・システムを改良して、二階層データ管理構造を持つ農業経営ナビゲーション試作システムを開発した。これにより、個別主体のデータの公開・非公開を、都道府県や生産組織等で独自に管理することが可能になり、システムの実用性が大幅に向上した。併せて、農業技術体系データを拡充し経営的評価を行った。2)農薬使用適正判定機能を有する既存の生産履歴管理システムについて山形県で調査を行い、農薬使用のリスク管理と特に農薬誤使用の未然防止のための機能要件を7点に整理した。また、農薬使用者を対象に農薬誤使用防止を目的とした「農薬使用FMEA」の評価表のプロトタイプを作成した。また、これまでに開発した環境影響評価支援システムの作動試験、評価を実施することを目的として、複合経営の環境経済シミュレーションモデルを構築した。モデルを利用してシミュレーションを実施し、開発システムの有効性を検討した。その結果、本システムは、農業技術体系データベース・システムの市況情報との連携機能を利用した経済リスクの推定結果と環境リスク管理指標の推定結果を同時に出力し、より環境影響が小さい営農体系や同程度の環境影響であればどちらの体系がより収益性が高いかといった情報を簡易に示すことが可能であることを確認した。3)全国版Web 水稲生育予測システムのサーバ・動作環境を更新し、予測Web サービスAPI を拡張し、最新の全国水稲奨決データを用いて品種別・地帯別の予測モデルパラメータを作成し、広域で栽培されている品種の予測精度を一部改善した。また、中山間地における農地管理支援システムを開発したシステムを、岡山・香川流域を対象地域として、河川流域、海域直接流域別に全窒素、全リン、COD の発生源別負荷量と海域へ流入する淡水量を算出・評価した。20年度に開発した水収支算出モデルの改善を図るとともに、土地系・生活系からの排出負荷量を評価できるよう機能を拡張した。4)農業現場で農作業記録を簡易に取得するため、20年度開発した超小型のRFID読み取り・書き込み端末より入力されたデータをユーザーフレンドリーなGUIによりわかりやすく表示し、どういった作業であるか対応づけることで、数値データを農作業の内容や流れに変換するシステムを筑波大学大学院と共同で開発した。また、携帯端末内のプログラムについても、以前のものよりより詳細な記録ができるように機能拡張、改良を行った。これにより、端末入力データに農作業データを簡易に対応付けることが可能となるほか、対応づけた農作業データの二次的利用が可能となり、農作業記録におけるRFID タグの有効性やその設置方法の最適化などの検証を合理的に行えるようにした。5)広域コントラクターのための携帯情報端末を利用した生産履歴記システムとして、使用する携帯電話機を検討した結果、 Android 携帯電話機を使用することとし、Android 用地図表示アプリケーションを開発し、実機で使用確認を行い、記録項目等を策定し、データ構造の設計を行った。 6)生産履歴管理システムからの希釈倍率情報により、農薬混合装置で自動的に設定希釈倍率の農薬を調製することのできる防除機及びその制御ソフトウェアを試作した。試験の結果、少量散布では十分な混合精度を得られなかったものの、通常散布では、目標とする希釈倍率の薬液を安定的に供給できることを明らかにした。7)北海道地域の生産現場における栽培管理の資材投入で特に施肥に関連する情報を収集整理し、生産履歴管理システムと連携し、集積するデータ活用して施肥量の適性診断や温室効果ガス排出量を算出するためのWeb プログラムを試作した。8)GIS 互換のほ場地図を利用して農地や作付・作業の視覚的な管理を実現する作業計画・管理支援システム【.NET 版】(PMS)について、Web 公開やCD 配布による生産者への普及と利用者フィードバックによる改良・機能強化を行い、農業生産者の事務管理の効率化に貢献した。また、運用中の生産履歴管理システムについて、昨年度から開発を進めてきたPCを用いた記帳手法を改良し、全JAに利用対象を拡大した。年間を通じてシステムが問題なく稼働し、また、JA職員と生産者との情報共有が容易になったことで、営農支援等へのデータ活用が容易になった。
カテゴリ 病害虫 管理システム 経営管理 コントラクター 栽培技術 生育予測 施肥 中山間地域 データ管理 データベース 農薬 品種 防除

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