| 課題名 | g.環境性・常在性疾病の診断と総合的防除技術の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2009013945 |
| 研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
| 研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,環境・常在疾病研究チーム |
| 協力分担関係 |
産業技術総合研究所 北海道立畜産試験場 岐阜大学 |
| 研究期間 | 2006-2010 |
| 年度 | 2009 |
| 摘要 | 1)アルボウイルスに関する検討では、1997年に分離されたイバラキウイルス変異株は流行性出血熱ウイルスの血清型7型に属すること、及び国内に流行するブルータングウイルスの血清型は6つであることを明らかにした。また、九州・沖縄地域における、ヌカカの分布や活動状況等を明らかにした。さらに、ウシヌカカにアカバネウイルスを感染させ、同ウイルスが17日以上ヌカカ体内に保持されていることを確認するとともに、Multiplex-RT-PCR 法がヌカカからの牛アルボウイルスの検出に有用であることを確認した。2)寒冷地大規模酪農における主要疾病である牛コロナウイルス標準株の掛川株が下痢発症に関しては弱毒株であること、加えて、ウイルスが呼吸器においても増殖することを牛感染実験により明らかにし、病原性試験には適さないことを示した。また、牛乳頭腫起因ウイルスである牛パピローマウイルスが筋血管周皮腫形成に関与することを示唆する成績を得た。牛由来サルモネラの菌株間の関連性を解析する手法として、Multiple-Locus Variable-Number Tandem-Repeats Analysis(MLVA)法が有用であることを示し、さらに、百日咳毒素と類似した活性を有するたんぱく質を産生するSalmonella Typhimurium(ネズミチフス菌)が、成牛型サルモネラ症が顕在化した1990年以降に増加していることを明らかにした。黄色ブドウ球菌による乾乳期乳房炎において、乳汁中TGF-α及びβ2の濃度が亜急性乳房炎に移行する過程で減少に転じ、β2は慢性乳房炎で再び増加することから、診断用マーカーへの利用可能性が示唆された。乾乳期短縮が周産期免疫能に与える影響を解析した結果、体脂肪消費が改善され、白血球数等の貪食細胞数が増加することを明らかにした。3)抗体調査により、放牧地で牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)と牛RSウイルス(BRSV) との複合感染の実態を明らかにした。さらに、牛アデノウイルス3型(BAdV3) とBVDV とのin vitro における重複感染では、BAdV3 単独感染と比較し同ウイルスの増殖が抑制されることを確認した。豚増殖性腸炎の原因となるローソニア菌を感染させた実験豚を作出したところ、ふん便への排菌は断続的であったが、排菌と免疫組織化学的検査結果とがほぼ一致することを明らかにした。牛ふん便からのGiardia spp.のシスト 精製法として免疫磁気ビーズ法が最も効率的であり、精製シストを用いたin vitroの培養を試みたところ、シストの脱嚢子を観察することに成功した。4)豚赤痢を引き起こすBrachyspiraの菌の同定による迅速診断法を開発するため、Brachyspira 各菌種に対するモノクローナル抗体を作製した。ウエスタンブロッティングにより感染時に上昇する抗体が認識する抗原の検討を行い、豚胸膜肺炎菌の診断用抗原候補として3種類の抗原を見出した。ローソニア菌による豚増殖性腸炎のリアルタイムPCRによる診断結果と、免疫組織学的診断法による結果が、極めて高い一致率 (98%) を示したことから、リアルタイムPCRによる診断法の有用性を明らかにした。 |
| カテゴリ | 乳牛 豚 防除 |