d.飼料・畜産物の生産段階における安全性確保技術の開発

課題名 d.飼料・畜産物の生産段階における安全性確保技術の開発
課題番号 2009013951
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,安全性研究チーム
協力分担関係 広島県立畜産技術センター
農業生物資源研究所
茨城大学
北海道立畜産試験場
独立行政法人農林水産消費安全技術センター
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1)腸管出血性大腸菌の牛腸管内における遺伝子変異機構を解明するため、分子生物学的手法を用いて解析した結果、IS excision enhancer及びIS629転移酵素の作用によりIS629がカット&ペースト型の機構で転移し、O157ゲノムに多様性が生じることを示唆した。サルモネラの薬剤耐性獲得機構を解明するため、セフェム系薬剤耐性を示す牛由来Salmonella Typhimurium L-3553株のblaCMY-2を含む挿入配列の構造解析を実施し、本挿入配列がblaCMY-2やdfrA12等の薬剤耐性遺伝子群を含むconjugative transposonである可能性を示唆した。2)飼料を汚染するかび毒が家畜に及ぼす影響を評価するため、ウスチロキシンAの乾物あたり濃度が30mg/kg及び60mg/kgとなるよう、稲こうじ病罹病もみを添加した飼料を泌乳牛に11日間給与しその影響を観察したが、実験牛に異常は観察されず、乳汁中からかび毒ウスチロキシンAは検出されないことを明らかにした。環境汚染物質の影響を評価するため、塩素化多環芳香族炭化水素を添加した飼料をマウスに3ヶ月間給餌すると、雄マウスの体重減少を誘起する可能性を示唆した。また、本物質の生体内分布及び挙動について解析するために必須の試料を採取した。3)牛由来株化細胞を用いた毒性評価系を開発するため、肝実質細胞及び類洞内皮細胞由来の株化細胞を樹立し、それぞれが由来する細胞の毒性評価に関わる機能を維持していることを明らかにした。また、新たなクッパー細胞の採取法を開発した。肝実質細胞と類洞内皮細胞を共培養することにより、アルブミン分泌量が上昇し、肝臓の生理・代謝をより良く反映した培養系となることを明らかにした。また、環境汚染物質の簡易・迅速検出法を開発するため、牛初代培養肝細胞の薬物代謝酵素のシトクロムP450ファミリーの遺伝子でダイオキシン様化学物質に対し誘導されるCYP1A1とCYP1B1遺伝子発現をリアルタイムRT-PCR法で定量し、その発現量を指標としたダイオキシン様化学物質のスクリーニング手法を確立した。
カテゴリ 稲こうじ病 加工 乳牛 薬剤耐性

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