課題名 | e.流通農産物・食品の有害生物の制御技術の開発 |
---|---|
課題番号 | 2009013952 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品工学研究領域,食品高圧技術ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品安全研究領域,食品衛生ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品安全研究領域,食品衛生ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品安全研究領域,食品害虫ユニット |
協力分担関係 |
国立大学法人東京海洋大学 国立大学法人東京農工大学 国立大学法人九州大学 国立大学法人広島大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2009 |
摘要 | 1)20年に開発した微生物挙動データベースMRV (Microbial Responses Viewer) を利用者により使いやすく便利なように大幅に改良した。国際予測微生物データベースComBaseデータへのアクセスをシームレスで行え、増殖速度情報から増殖曲線を描画して温度・pH・水分活性の環境要因の影響を直感的な操作によって検索可能とした。また食品の種類ごとでの微生物挙動を容易に検索可能とし、食品の種類ごとさらには微生物の種類ごとでの増殖速度の比較検討を容易に行えるようにした。2)青果物の洗浄殺菌において、低pH、オゾン及びマイクロバブルの併用により、100ppm次亜塩素酸ナトリウム処理と同程度の殺菌効果が得られることを明らかにした。電極表面を50?m厚のテフロンフィルムで覆って電極へのたんぱく質の焦げ付き問題を回避する技術改良により、豆乳の連続的な短波帯交流電界殺菌処理を可能にした。ミニトマトの常在細菌及び人為的に付着させた大腸菌O157:H7に対する洗浄殺菌試験を異なる8種類の洗浄殺菌剤を用いて実施した。果実表面に薄く菌が付着した場合、酸性化亜塩素酸水以外のものの殺菌効率は蒸留水のそれと差が見られなかったが100ppm次亜塩素酸ナトリウム使用は二次汚染防止には効果的であることの科学的根拠を提示した。またキトサン水を用いた再洗浄により、次亜塩素酸ナトリウム等の他の洗浄殺菌処理後の追加的な殺菌効果が得られることが判明した。20年度に開発したもやし用緑豆種子殺菌技術の現場レベルでの殺菌効果の検証を行った。非病原性大腸菌を接種したもやし用緑豆種子(3 kg)を85℃で40秒間の熱水処理に続いて、2,000 ppmの次亜塩素酸ナトリウム処理を行うことにより、大腸菌の生菌数は検出限界以下に低下した。さらに、増菌培養後及び発芽後における大腸菌の陽性率は顕著に低くなり、本殺菌法は現行の高濃度 (20,000ppm:米国保健医薬局推奨使用濃度)次亜塩素酸ナトリウム殺菌の安全レベルに比べ、顕著にもやし種子の安全性レベルを向上できることを現場レベルで実証した。3)イネ科穀物の重要害虫であるコクゾウムシとココクゾウムシ及び製粉害虫のコクヌストモドキについて、成虫の冬季の生存率を給水条件と水を与えない条件で調査した。コクゾウムシでは給水した場合は2/3程度が越冬できたが、水を与えなかった場合は3月の調査で全ての成虫が死亡した。ココクゾウムシは水の存在に関わらず、2月の調査で全ての成虫が死亡した。コクヌストモドキでは水の存在に関わらず、少数が越冬した。コクゾウムシとコクヌストモドキではその後、一部の成虫は生存し続け、1年以上生存するものがいるを明らかにし、また、かんきつ果皮オイル抽出残さから得られた2種類の精製分画に対して貯穀害虫の忌避効果を調べ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、ヒラタコクヌストモドキ、コクヌストモドキ、カクムネヒラタムシ、ノコギリヒラタムシ、ヒラタチャタテの7種類に忌避効果があることを確認した。 |
カテゴリ | 害虫 加工 データベース ミニトマト もやし その他のかんきつ |