摘要 |
目的:寒地北東部向け病害・線虫抵抗性、でん粉及び加工食品原料用品種の育成。、成果:、 (a) 交配:ジャガイモシストセンチュウ、そうか病、疫病、Yモザイク病の抵抗性を有する用途別新品種を育成するため、56組合せ、5,671花の交配を行った。44組合せから107,348粒の種子を採種した。、 (b) 実生個体選抜試験:でん粉原料用29組合せ28,268粒、生食・加工食品用42組合せ37,970粒の真正種子を播種し、本葉展開後にポットに移植。1株から1塊茎ずつ収穫し、でん粉原料用28組合せ12,361個体、生食・加工食品用42組合せ21,773個体を選抜した。、 (c) 第二次個体選抜試験:でん粉原料用32組合せ3,268個体、生食・加工食品用49組合せ8,674個体を供試。個体別に収量、でん粉価等の調査を実施し、でん粉原料用32組合せ247個体、生食・加工食品用44組合せ359個体を選抜した。、 (d) 系統選抜試験:でん粉原料用28組合せ297系統、生食・加工食品用31組合せ327系統を供試。1区10株、1区制。品質、収量性、熟期などを参考に、でん粉原料用14組合せ31系統、生食・加工食品用14組合せ35系統を選抜した。、 (e) 生産力検定予備試験:でん粉原料用12組合せ19系統、生食・加工用組合せ20組合せ29系統を供試。1区30株、2反復。熟期、生育及び収量調査等の結果、でん粉原料用5組合せ5系統、生食・加工食品用8組合せ9系統を選抜した。、 (f) 生産力検定試験:当場育成19系統に加え、北農研センター育成3系統を供試。当場育成系統は、地方番号系統の「北育13号」(でん粉原料用)、「北育15号」(ポテトチップ原料用)、「北育16号」、「北育17号」(でん粉原料用)を供試し、継続検討とした。北系系統は生食用(業務加工原料用)の「北系34号」、「北系35号」を供試し、北系番号のまま保留とした。また、新北系系統として生食用(業務加工原料用)の「北系36号」、ポテトチップ原料用の「北系37号」、でん粉原料用の「北系38号」を選抜した。この他に、生食用1系統、でん粉原料用5系統を次年度再供試とする。、 (g) 有望系統の栽培特性検定試験:、 (1)でん粉原料用系統の「北育13号」について、3水準の栽植密度(密植、標植、疎植)、4水準の施肥量(標肥、多肥、極多肥、追肥)、2水準の催芽期間(標準、短期)、「北育16号」「北育17号」について、3水準の栽植密度(密植、標植、疎植)、3水準の施肥量(標肥、多肥、追肥)、加工食品用の「北育15号」について、3水準の栽植密度(密植、標植、疎植)及び2水準の施肥量(標肥、増肥)に対する反応性を、でん粉原料用については標準品種「コナフブキ」および比較品種「アスタルテ」、加工食品用については標準品種「トヨシロ」、比較品種「きたひめ」と比較した。、 (2)生育追跡:「北育13・15・16・17号」の生育及び収量を半月毎に調査した。、 (h) 野生種利用による新品種育成に関する試験:系統選抜において1組合せ3個体を選抜し母本とした。、 (i) 品種並びに種に関する試験:品種保存は457品種・系統を供試し、457品種・系統を保存した。異種ばれいしょは48系統、種間雑種系統は73系統をそれぞれ保存した。
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