課題名 |
バイオマス作物を中心とした景観維持・農地保全型輪作モデルの開発 |
研究機関名 |
福島県農業総合センター
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研究分担 |
作物園芸部・企画経営部
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研究期間 |
継H18~H22 |
年度 |
2008 |
摘要 |
目的:油糧作物から得られるバイオディーゼル燃料、家畜排泄物等を活用した低エネルギー投入型の油糧作物栽培技術を検討し、また、個々の技術を組み立てた生産技術実証を現地において検討する。さらに、油糧作物の評価、導入作物の農地保全・農地利用、景観形成効果の評価を行い、地域の農地や担い手、集落営農の導入を考慮した輪作体系モデルを提示する。、成果:(1)須賀川市旧長沼地区の実証ほを事例として、油糧用ひまわりの経済性を明らかにした。(2)バイオディーゼルを低温時に使用した場合に、燃料フィルターの目詰まりを起こす物質の特定とその対策の有効性を明らかにした。(3)ヒマワリは成熟期まで立毛状態でおくことで甚大な鳥害を受ける。このため普通型コンバインの改良と成熟期前の高水分ヒマワリの収穫方法の検討とを行ない、実用上支障がないことを確認した。(4)油糧用ヒマワリ「春りん蔵」をナタネ前作物として5月に播種した場合、播種時期に関わらず収量性は同等で、含油率及びオレイン酸含油率はいずれも45%以上と高かった。また、5月上旬播種は着花節位が低くなり、機械収穫性が優った。(5)ヒマワリを土壌肥沃度の低い圃場で栽培するには、窒素3kg/10a以上の施用が必要であった。また、施肥方法によって子実の脂肪酸組成は変わらなかった。(6)地域で発生する家畜排泄物等を活用するため、ヒマワリへの牛糞堆肥の施用効果を検討したところ、土壌肥沃度の低い圃場では牛糞堆肥のみの施用では窒素供給が不足するため、別に基肥窒素の施用が必要である。(7)ナタネ後作のヒマワリ栽培では、鳥害により苗立率が著しく低くなり、実用性は認められなかった。(8)ヒマワリ栽培ではカワラヒワなどの被害を軽減するため早期収穫の可能性を検討したところ、成熟期前に子実資質は完成しており、機械収穫も可能であった。ただし、早期収穫では子実水分が高いため、乾燥作業が重要である。(9)5月播種のヒマワリでは雑草の抑制が重要であるため、除草剤を使用せずに大麦混播による雑草抑制効果について検討した結果、雑草発生量を大きく抑制できたが、大麦自体の繁茂がヒマワリの生育に影響し減収した。
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カテゴリ |
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