産学官連携経営革新技術普及強化促進事業-大規模畑作経営における低コスト・高品質安定化栽培技術導入による総合的収益性改善-

課題名 産学官連携経営革新技術普及強化促進事業-大規模畑作経営における低コスト・高品質安定化栽培技術導入による総合的収益性改善-
研究機関名 北海道立北見農業試験場
研究分担 技術体系化チーム
研究期間 完H19~21
年度 2009
摘要 目的:大規模畑作地帯における「水田・畑作経営所得安定対策」導入後の低コスト・高品質化栽培技術ならびに大規模露地野菜の導入などによる所得確保の実証および普及促進を行う。、成果:、 ア 土壌診断技術の高度化によるコスト低減の実証と普及、 (1)無機態窒素診断によるてん菜の肥料費削減効果の実証、 土壌診断により、過剰なリン酸・カリがあるほ場では両成分を抑えたBB肥料と単肥を組み合わせた場合、収量・品質は同等のまま、肥料費を37%以上削減でき、収益も向上した。、 農家慣行の作条施肥量を全層とした場合、収量・品質は作条施肥と同等かそれ以上で、全層施肥で肥料の硝酸化が早まり、初期生育が向上し、収穫期まで生育が良い状態を維持したためと思われる。また、全層処理は投下労働時間も短縮した。、 硝酸態窒素は、全層施肥の減肥あるいは無施用でも、収益が慣行区と遜色はないが、無施用は収量が劣ることがあり、避けるべきと推察した。減肥は、収量を維持して収益を同等以上にできるため、安価な硝酸カルシウムの適量施用で肥料費節減が可能と伺えた。カリの減肥・無施肥は不純物価を低減する場合もみられ、品質向上に寄与する可能性が伺えた。、 (2)土壌診断によるカリおよびリン酸の適正施用基準の策定、 3年に一度堆肥を散布するリン酸・カリの多いほ場での連続減肥処理では、土壌診断は3~5年に一回行うため、生育・収量などに大きな影響がなく、連続減肥は可能と判断できた。ただし、平成19年ばれいしょでの試験結果から、ばれいしょの安定収量を考慮すると若干のカリ施肥は必要と思われた。、 イ てん菜低コスト生産のための技術実証および現地への導入、 (1)てん菜直播栽培における出芽揃いの改善、 播種深度は2cmを基本とし、播種前後の降雨予測に基づき播種深度を調整することで安定した出芽率が確保できる。播種機鎮圧輪の形状および踏圧重が収量等に及ぼす影響では、砕土性は大きな差はなく、高めの踏圧重(0.28~0.35kgf/cm2)で多収となった。、 (2)土壌分析に基づく適正施肥および全層施肥による省力化、 土壌分析とNスコアに基づく減肥区の根重、糖量は慣行区とほぼ同等で、10a当たり2,731円~7,208円増収益となり、経費も14~41%削減した。、 (3)そう根病および褐斑病抵抗性品種導入による収量・品質安定化栽培、 従来品種に比べ、そう根病抵抗性の新品種「リッカ」は、根重、糖量とも大きく劣ることがなく、そう根病発生ほ場での収量性が優り、有効であった。、 ウ 大規模畑作地帯における根菜類の病害虫対策、 (1)そうか病、センチュウ類およびその他の病害発生実態調査(ほ場および選果場)、圃場における障害内訳は、生理的および物理的障害としては、小根、岐根、裂根や変形などが多かった。病害虫では、しみ症状および根腐れ症状が多かったが、生理的物理的障害に比べるとその発生割合は少なかった。 、 当年および前年の作付作物とキタネグサレセンチュウおよびそうか病菌遺伝子量(以下、nec1)の関係を見ると、キタネグサレセンチュウについては、当年のばれいしょ、にんじんの作付によって増加する傾向があった。、 (2)休閑緑肥導入によるにんじんの品質向上対策の実証、 えん麦野生種はキタネグサレセンチュウ及びそうか病nec1の抑制に効果があった。えん麦普通種やキカラシの作付によってキタネグサレセンチュウが増加する傾向があった。nec1については、そうか病の発生が少なかったことから、検出限界以下の数値が多く傾向が判然としなかった。
カテゴリ 肥料 害虫 経営管理 栽培技術 直播栽培 省力化 新品種 水田 施肥 抵抗性 抵抗性品種 低コスト 土壌診断 にんじん 播種 ばれいしょ 病害虫防除 品種

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