課題名 |
ハマナスW2を用いた系統交雑繁殖雌豚の飼養管理技術 |
研究機関名 |
北海道立畜産試験場
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研究分担 |
家畜研究部中小家畜育種科
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研究期間 |
完H19~21 |
年度 |
2009 |
摘要 |
目 的:、大ヨークシャー系統豚(ハマナスW2)を用いたF1交雑雌豚について、遺伝的繁殖能力を最大限に発揮できる授乳期の飼養管理方法を検討する。、成 績:、(1)子豚総重量の日増加量は、初産~4産の母豚において産次間で差が無く、哺乳子豚頭数が多くなるに伴って増加するが、飼料摂取量は初産や2産母豚では3産以上の母豚より少なかった。初産~4産の母豚体重および背脂肪厚は哺乳子豚頭数が多くなるに従って減少し、初産は他の産次より顕著に減少した。発情再帰日数は若い産次ほど延長する傾向にあり、初産は5~8産より有意(p<0.05)に延長した。、(2)試験1、 母豚のリジン摂取量は、CP15区が44g/日、CP18区が54g/日であり、日本飼養標準の要求量に比較してCP15区では73%、CP18区では94%の摂取割合であり、日本飼養標準が示す蛋白質含量15%では不足することが示された。、 授乳期間の母豚の体重とP2脂肪厚、哺乳子豚の育成頭数、増体は処理区間に差は見られなかった。、 発情再帰日数についてはCP18区がCP15区に比べ短かく、また離乳後11日以降に発情再帰した母豚の割合が少ない傾向にあった。、 次産の受胎率はCP18区がCP15区より25ポイント低くかった。、 次産の総産子数は処理区間に差は見られなかった。、(2)試験2、 CP摂取量およびリジン摂取量は、CP含量が高いほど増加する傾向にあり、CP22区ではCP摂取量が1.3kg/日、リジン摂取量が82g/日で、CP17区より有意(p<0.05)に多かった。、 授乳期間の母豚の体重とP2脂肪厚はCP22%区がその他の区に比較し減少する傾向にあった。、 哺乳子豚の育成頭数、増体は処理区間に差は見られなかった。、 CP22区では平均発情再帰日数が短く、6日以内で再起する頭数の割合が多い傾向にあった。次産交配後の再発情はCP17区およびCP20区でそれぞれ1頭および2頭確認されたが、CP22区では全頭が受胎した。次産の総産子数は、CP含量が高くなるにつれ増加した(CP17区:9.0±6.4、CP20区:11.6±2.6、CP22区:14.0±3.0)。以上のことから、初産および哺乳頭数が多い2産母豚は発情再帰日数が延長しやすい。この対策として、授乳期間の蛋白質摂取量を高めることにより離乳後の繁殖性改善が期待でき、暫定的なCP含量推奨値を22%とした。
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カテゴリ |
飼育技術
なす
繁殖性改善
豚
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