i.根圏域における植物-微生物相互作用と微生物等の機能の解明

課題名 i.根圏域における植物-微生物相互作用と微生物等の機能の解明
課題番号 2010014866
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,根圏域研究チーム
協力分担関係 地方独立行政法人北海道立総合研究機構
山形大学
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 指標微生物群集については、1)トマト褐色根腐病の未発生土壌と発生土壌の微生物群集構造の解析から、糸状菌群集構造の多様度の低下が発生土壌の特徴として明らかになり、また未発生土壌に特有の糸状菌から病害発生を抑制する能力を持つ糸状菌(Chaetomium属、Mortierella属)が見出された。2)土壌中の有機態リン酸の大半を占めるフィチン酸の分解に関与する微生物遺伝子群(アルカリフォスファターゼ、クエン酸シンターゼ)の変動をメタゲノム解析により明らかにし、難利用性の有機態リン酸の分解程度を推定する手法の開発の可能性を示した。3)キチン質資材の免疫誘導機構として働くプライミング効果の時系列を追った発現解析からキチン質資材をあらかじめワクチンのように用いる事によって植物に病原菌に対する免疫機能を付与できることを示した。4)土壌バイオマスリンがインゲンマメのみならずダイズ畑の土壌肥沃度の評価手法として優れていることを明らかにし、土壌の肥沃度を測定する実用的な評価技術開発の可能性を提示できた。指標機能遺伝子については、1)アズキ近縁野生種系統の中から、アズキのダイズシストセンチュウ抵抗性遺伝資源と、ダイズではまだ抵抗性遺伝子系統が見つかっていない特定のダイズシストセンシュウのレースに抵抗性を有する遺伝資源を見出すことができた。共生菌の有効利用については、1)土着の菌根菌を前作(トウモロコシ)によって増殖し、後作のダイズのリン吸収を増強させる技術の効果は、有機物を投入しても安定しており、今後有機栽培への適用が可能であることを明らかにした。2)圃場試験においてトウモロコシの品種・系統の菌根菌感染率を調査し、北海道においては「おおぞら」と「ぱぴりか」が菌根菌を有効利用できる有望品種として選定した。3)技術的に困難であった各種作物(バレイショ、テンサイ、ニンジン、ダイズ、タマネギ、小麦など)の内生共生細菌の採取法を、密度勾配遠心法などを用いて確立し、各種作物に生息する内生細菌相を詳細に解析できるようにした。畑輪作作物の品質に対する有機物施用の影響の解明では、1)有機物施用による作物の代謝成分の変動解析から、堆肥施与の場合には堆肥中の窒素や市販の有機質肥料とは異なる特有の影響が認められることが明らかとなり、堆肥の施与によって作物体内の代謝成分の中には特有の変動を示すものが存在することが示された。
カテゴリ 肥料 土づくり 有機栽培 あずき 遺伝資源 いんげんまめ 大豆 たまねぎ 抵抗性 抵抗性遺伝子 てんさい とうもろこし トマト にんじん 根腐病 ばれいしょ 評価法 品種 輪作

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