課題名 | l.飼料作物の育種素材開発のためのDNAマーカー利用技術と遺伝子組換え技術の開発 |
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課題番号 | 2010014894 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,飼料作物育種工学研究チーム |
協力分担関係 |
家畜改良センター熊本牧場 山梨県酪農試験場 家畜改良センター茨城牧場長野支場 クミアイ化学工業(株) (独)農業生物資源研究所 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | 1)トウモロコシの耐湿性については、テオシントの持つ通気組織形成に関与する3つのQTLをトウモロコシ優良自殖系統「Mi29」に集積させた。イタリアンライグラスではマーカー選抜により「はたあおば」を戻し交雑親として冠さび病抵抗性遺伝子を持つBC2F1 系統を9系統作出した。さらに「ワセアオバ」を戻し交雑親としてペレニアルライグラス由来の冠さび病抵抗性遺伝子を3つ集積した系統を開発した。2)アポミクシス遺伝子領域のBACクローン約150個の配列を次世代シークエンサーにより決定し、同領域ほぼ全体の配列情報を取得した。この中にアポミクシス遺伝子が確実に含まれると考えられるが、これまでにこのうち約8.3Mbから座乗遺伝子を約250個見出している。また座乗領域の絞込みを目的としてギニアグラスにネオンイオンビームを照射し、半数致死線量を約250Gyと推定した。生存率を考慮して150~200Gyを照射した変異体から、アポミクシス遺伝子領域の1割以上を欠失した変異体を11系統特定した。22年度中にアポミクシス遺伝子は単離できなかったが、これらの後代で表現型を確認することにより、候補遺伝子を大幅に絞り込める。3)1点変異型ALS遺伝子の導入によりALS阻害型除草剤耐性を獲得した芝草用トールフェスク組換え体と、既存の非組換え細胞質雄性不稔系統を交配して得られた後代について、除草剤耐性と雄性不稔性を確認し、花粉による遺伝子拡散リスクのない除草剤耐性トールフェスクを作出した。4)組織培養が困難なバイオマス資源作物のエリアンサスにおいて、培地の改良や外植片の検討により、形質転換に向けた再分化系を確立することができた。また、環境ストレス耐性を付与した飼料用・バイオマス用組換えサトウキビの作出に成功した。 |
カテゴリ | 病害虫 育種 イタリアンライグラス さとうきび 除草剤 飼料作物 飼料用作物 耐湿性 DNAマーカー 抵抗性遺伝子 とうもろこし |