a.フィールドサーバの高機能化と農作物栽培管理支援技術の開発

課題名 a.フィールドサーバの高機能化と農作物栽培管理支援技術の開発
課題番号 2010014897
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,フィールドモニタリング研究チーム
協力分担関係 東京大学
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 フィールドサーバの高度化に関しては、1)土壌水分センサを内蔵できるようにしてオールインワン化をさらに徹底するとともに、鳥獣害対策のための夜間撮影用カメラを搭載したフィールドサーバや小型PCを搭載したフィールドサーバなど耐久性・耐候性・拡張性に優れたフィールドサーバを開発し、現地実験を行った。2)フィールドサーバの多種多様な機能は、インターネットを通じて遠隔地よりエージェントシステムによって制御されるが、基本ソフト(OS)やPCのトラブルでエージェントシステムが停止すると致命的な影響を受けるため、複数のエージェントが協調して動作するマルチエージェントシステム化することでインテリジェントな制御を効率的・安定的に行う手法を確立した。  3)農業ロボットへのフィールドサーバの搭載を想定し、昨年度購入した実験用歩行移動ロボットを用いて、移動型フィールドサーバを実現するために必要となるインターネットプロトコル(インターネットの標準通信規約)を用いた制御装置等ハードウェアの開発を行った。また、このプラットフォームを効率的に操作できるようにするため、のWeb制御システムのブラッシュアップを行った。4)フィールドサーバにより撮影される画像は標準で2分間隔の間欠画像となっているため、画像認識研究分野における変化抽出対象は主に連続画像であり、この分野における変化抽出手法をそのまま適用することは困難である。高度な画像認識を行うため、画像の局所的な特徴を表現する指標(Haar-like特徴量など)Haar-like特徴量,SIFT特徴量,HOG特徴量などを用いた画像処理ができるようにした。フィールドサーバを最大限活用した栽培管理支援技術の高度化に関しては、1)低コストの土壌水分センサ、センサ用インターフェイス回路、電磁弁の開閉制御を行う制御回路、測定したデータをクラウドサービスに送信するマイコンモジュール等をオールインワン化した低コストの小型フィールドサーバを開発した。消費電力の大きい無線LAN機能をデータ送信時のみ稼働させて大幅な省電力化を実現し、小型の太陽電池で。無線LAN通信の中継はできないため、常時稼働しているフィールドサーバや近傍の無線LANアクセスポイントによる無線LANホットスポット内で使用する。この成果は、文部科学省気候変動適応研究推進プログラム「地球環境変動下における農業生産最適化支援システムの構築」(平成22~26年)において、温暖化問題等地球環境変動に対応する作物生育モデルのための環境データおよび検証データの収集に活用されている。2)フィールドサーバに接続したTDR水分センサ等で土壌水分および樹体水分を現場で定点測定し、カンキツ園地にある既設の潅水用電磁弁の開閉制御が可能となったことから、「カンキツ高品質化のための水管理」を低コストかつ省力的に実現する栽培管理支援技術を開発した。3)田谷川地区での2005~2009年の水田輪作体系における圃場関連データを「作業計画・管理支援システム」に入力し、圃場図上でのデータ表示を可能とした。また、不耕起栽培適地判定のための不耕起適性情報表示ツールを開発した。4)属性データタイプ定義仕様、GPSのデータをやりとりするためのデータ表現規約であるGPX拡張形式仕様にベクトル型やイメージ型などのデータ型を追加し、そのためのデータの処理手順を定義した。GPX拡張形式仕様から変換したESRIシェイプ(ベクトル型データを表現する業界標準フォーマット)の圃場地図上への重ね合わせ機能および地点データを含むシェイプ属性データの一覧表示機能をこれまで開発してきた圃場情報管理システム(PMS)に追加した。以上により、一連のデータ収集フローが確立した。5)これまでに開発した携帯端末上で動作するカスタマイズ可能な農業記録システムをAndroidプラットフォーム(携帯端末用業界標準基本ソフト)への移植し、データを集約・閲覧するサーバを開発した。また、地理空間情報を扱えるように拡張するとともにインターネット地図配信サービスができるようにした。
カテゴリ 画像処理 環境データ 管理システム 栽培技術 GPS 水田 鳥獣害 低コスト 不耕起栽培 水管理 輪作体系 ロボット その他のかんきつ

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