h.疾病及び病原体の疫学的特性解明による防除対策の高度化

課題名 h.疾病及び病原体の疫学的特性解明による防除対策の高度化
課題番号 2010014935
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,動衛研,疫学研究チーム
協力分担関係 東京大学
(財)自然環境研究センター
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 病原微生物のデータベースを充実させるため、1)肉用牛の糞便由来大腸菌の志賀毒素遺伝子および腸管出血性大腸菌の宿主細胞定着因子である細胞外膜たんぱく質をコードするインチミン遺伝子の保有状況を調査し、肉用牛が病原遺伝子を保有する大腸菌を高率に保持している実態を明らかにした。2)21年度までに得られた病原性大腸菌O26株を由来動物ごとに遺伝子解析し、肉牛由来株と乳牛由来株はそれぞれ近縁であるが豚由来株と異なり、また、人由来株は豚由来株と近似することを明らかにした。サーベイランスの改良については、1)21年度に実施したサーベイランスの評価に基づき、馬伝染性貧血などの全国規模で実施されるサーベイランスをより効率的に実施するため、社会科学的アプローチを用いてサーベイランス対象疾病の優先順位付け方法を開発した。2)全国規模で実施されているサーベイランスの費用と人員を推定し、対象疾病やサンプリングの方法によってコストが大きく異なることを明らかにした。疾病の経済評価に関しては1)21年度までに経済的損失が明らかとなった感染症が存在する養豚農家において、生産性を向上させるための飼育管理方法を検討し、離乳時体重の低い群において空気環境の清浄化や乳酸菌製剤の投与の増体への効果が認められた。また飼育豚舎内の気温の変動が、増体に大きな影響を与えることが明らかになった。データベースの構築および情報発信の改良に関しては1)アカバネウイルスなどの全国的な流行状況について、過去のサーベイランス結果を地理情報システムにより可視化し、より理解が容易な情報に改良してホームページに掲載した。2)20年度から始めた牛の個体登録データを用いた全国の牛の移動に関するデータベースを完成し、牛の用途ごと、季節ごと、地域ごとの移動パターンの違いを解明した。疾病の発生要因およびリスクの解析に関しては、1)アカバネ病などの伝播要因として、気象学的、地理学的要因について、地理情報解析システムを用いて分析し、海に面していること、気温が高いこと、降水量が多いことが関与していると推定した。2)一般消費者を対象に生肉の喫食状況を調査し、生肉を喫食する人の割合は肉の種類ごとに特徴的な地域差があることを明らかにしたが、食中毒の発生状況との関係は明らかではなかった。3)21年度に引き続きActinobacillus属の病原性を調査し、Actinobacillus suisが豚の線維素性壊死性肺炎にも関係していることを病理学的、遺伝子学的、免疫組織化学的に確認した。
カテゴリ 馬 コスト データベース 肉牛 乳牛 豚 防除

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