(1) 農業環境資源インベントリーの構築と活用手法の開発

課題名 (1) 農業環境資源インベントリーの構築と活用手法の開発
課題番号 2010015001
研究機関名 農業環境技術研究所
研究分担 (独)農業環境技術研究所,生態系計測研究領域
農業環境インベントリーセンター
生態系計測研究領域
協力分担関係 沖縄県病害虫防除技術センター
鹿児島県農業開発総合センター
群馬県農業技術センター
群馬県利根農業事務所
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 ア リモートセンシング・地理情報システムを用いた農業環境資源の情報化と活用(1)農業生態系情報抽出評価のためのリモートセンシング・GIS手法の開発MODIS 衛星センサにより毎日観測されるデータから作成された植生指数の季節変化曲線を用いて、作物の生育ステージを推定する手法を開発した。この手法は、多年次にわたる作物・地域ごとの季節変化曲線の基本形と地上調査データの対応関係を基準に、当年次の変化曲線と基本曲線とのずれから当該年次の生育ステージを推定するものである。統計データと比較した結果、良好な推定結果が得られた。本手法は、季節変化曲線の形状を用いるため、地域の土地利用や作物の種類に変化が少ない場合には簡易で利用しやすい方法である。(2)生息域評価のための空間構造指標の開発谷津田のような幅の狭い水田域は生物多様性の保全に好適なキーハビタットとされている。そこで、幅約100 m以内の狭幅水田域を「枝流水田」と定義し、これを地図データから抽出するGIS手法を、二重線の幅を検知する技術を応用して開発した。その手法を用いて、環境省現存植生図の水田から全国の枝流水田を地図化し、農林業統計の農業集落のうち、枝流水田が多い農業集落を示した。また、水田と接する土地利用の接長距離を見ると、枝流水田は全国の水田面積の約11%にすぎないが、水田周長距離の約33%、そして樹林-水田接長距離の約44%を占めていることを明らかにした。さらに、枝流水田の耕作放棄プレッシャーの指標として、枝流水田面積に対する耕作放棄地面積(以前が田の場合)の比率を全国の集落を対象に計算した。このようなGIS手法に基づく空間指標は狭幅水田域の耕作放棄を防止し、農村景観と生物多様性を保全する施策のターゲット地域を選択するために活用することが期待される。イ 総合的なインベントリーの構築と利用法の開発(1)包括的土壌分類試案の策定(普及に移しうる成果:全国土を詳細に区分できる包括的土壌分類第1次試案)平成21年度に作成した包括的土壌分類素案を基に「包括的土壌分類 第1次試案」を作成・公表した。これまで、我が国では農耕地、林野毎に土壌分類法が作成されており、農耕地と林野が入り組んだ地域の農業・環境問題に関わる機能評価等に支障があったが、この包括土壌分類1 次試案を用いて土壌を分類し、土壌統群ごとの分布を地図化することで多様な環境研究や行政ニーズに答えるための土壌図を提供できる。例えばこの土壌図と、包括1 次試案により類型化・指標化した炭素貯留機能、水質・大気浄化機能、土壌汚染リスク、外来植物侵入リスクなどの結果とを組み合わせることで、市町村レベルでの農業・環境問題に対して具体的な提言をすることが可能となる。(2)昆虫インベントリーの公開(普及に移しうる成果:昆虫データベース統合インベントリーシステム)本研究所に所蔵されている昆虫類の資料の利活用を促進するためのインベントリーフレームを作成し、公開した。本システムを介して当所に保管されている昆虫標本情報を主体とするデータベースに含まれるさまざまな情報の検索・閲覧が可能になった他、昆虫類の調査・研究に役立つ資料にもアクセスできる。(3)農業環境インベントリーの整備・拡充土壌から直接取り出したDNA(eDNA)に基づく土壌の生物性の情報と、土壌理化学性の情報とを併せて蓄積した「農耕地eDNAデータベース(eDDASs: eDNA Database for Agricultural Soils)」を開発した。これまで解析が困難であった土壌の生物性(細菌、糸状菌、線虫の種類)について、PCR-DGGE(変性剤濃度勾配ゲル電気泳動)によりeDNAのバーコードとして視覚化された情報が登録されている。統一した解析手法(土壌eDNA解析マニュアル)でデータを収集することで、サンプル間の相互比較ができる。本データベースは、Web上で誰もが閲覧でき登録できるシステムであり、今後、全国の土壌関係の研究者の活用と情報量の増加が期待される。本研究所に所蔵されている昆虫類の一次・二次資料の利活用を促進するためのインベントリーフレームを作成し、公開した。本システムを介して当所に保管されている昆虫標本情報を主体とするデータベースに含まれるさまざまな情報の検索・閲覧が可能になった他、昆虫類の調査・研究に役立つ資料にもアクセスできるようになった。本研究所で収集・整備した気象、土壌、農地利用、温室効果ガスに関するデータ類をまとめて手軽に取得することができるwebシステムを作成し公開した。利用者は、基準地域メッシュ(1kmメッシュ)及び測定地点単位でこれらの情報を取得できる。複数の農業環境情報の横断的な利用が容易に行え、様々な分野での活用が期待される。平成22年4月に公開した「土壌情報閲覧システム」のコンテンツ拡充のため、土壌の物理的性質データベース(SolphyJ)の作成を行った。
カテゴリ 水田 データベース リモートセンシング

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