葯培養とウイルスベクター技術を用いたリンゴ新育種システム構築

課題名 葯培養とウイルスベクター技術を用いたリンゴ新育種システム構築
課題番号 2010015480
研究機関名 (国)岩手大学
福島県(農業総合センター)
(独)農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 (1)効率的にリンゴの早期開花を誘導するためFT、TFL1、LFYやそのホモログの遺伝子を、35S、35SΩ、rolCp等のプロモーター下で発現させた形質転換体を作出し、花成制御機構の解明を試みた。その結果、木本植物の花成は栄養成長と生殖成長の微妙なバランスの上で制御されていることが推察された。それらの知見をもとにFT、TFL1を組み込んだALSVベクターをリンゴ実生に感染させ、10ヶ月で1世代を経過させることに成功した。(2)バラ科果樹では世界的に特筆すべき花粉および胚珠稔性を有するリンゴのDH系統を獲得した。リンゴDHは1報のみ報告(H?ffer, 2008)されているが、今回開発した‘千秋’花粉に由来するDH(95P6)は、既報のDHより花粉稔性・種子稔性が優れ、既に多くの後代実生群を作出している。DH後代の詳細な遺伝解析によってリンゴの育種が飛躍的に進展することが期待され、95P6は遺伝解析用リンゴ系統の世界標準となる可能性がある。(3)作出した実生の由来や葯培養由来個体のDH性の確認など、当研究の成果を遺伝子マーカーを用いて確定した。DHおよびその後代実生群の形質とSSRマーカーの遺伝解析を開始したことによって、果樹のマーカー育種への実際的な先駆けとなった。また、ウイルスベクター技術を果樹育種現場で実用化するために、遺伝子組換え技術を用いずに通常技術のみでの播種後3年以内の開花を可能にする育苗体系の構築を行った。
カテゴリ 育種 育苗 播種 ばら りんご

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