課題名 | Cm3200 需要対応型バイオマスリファイナリーシステムの構築 |
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課題番号 | 2010016359 |
研究機関名 |
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 千葉県農林総合研究センター 農事組合法人和郷園 東京大学 |
研究期間 | 2007-2011 |
年度 | 2010 |
摘要 | (Cm3210)メタン発酵プラントの効率的な運転方法について、山田バイオマスプラントの5年間の運転記録と知見をもとに次のように要点整理した。(1)トラブルを教訓として記録し運転方法にフィードバックする取り組み、地元企業やシルバー人材の活用が安定的な運転とコスト削減につながる。(2)メタン発酵原料であるふん尿や野菜汁の投入割合を変えた時の経済性、消化液の性質等の検討結果から、食品加工残渣(野菜汁等)の割合が高い場合、消化液の肥料成分が薄まり、消化液の散布労力が増加するが、受入収入の増加が見込める。(Cm3220)消化液脱水ろ液中のアンモニア性窒素を土壌改良用の木炭に添着を試みた。その結果、添着窒素量に対して20~30倍の固定炭素量を有し、炭素貯留支援機能が期待できる肥料が開発できた。開発できた肥料を土壌に適用して、硝酸化速度を調査したところ、黒ボク土では一般の化学肥料の硫安の硝酸化速度をやや上回り、速効性のある窒素肥料であることが明らかになった。また、バイオ燃料であるBDF(B100)の液肥散布車への適用性を調査した。その結果、340LのBDFを給油して約2,790aの圃場に液肥散布を行うことができ、BDFの適用性が実証できた。(Cm3250)メタン発酵消化液を液肥利用した場合の環境負荷を定量的に明らかにするために、ライシメータを用いて消化液を5年間連用する調査を行った結果、5年間連用した場合でも、継続して速効性窒素肥料として利用でき、施用後の消化液由来窒素は、硫安由来窒素に近い動態を示すことを明らかにした。また、液肥利用に伴う温室効果ガス排出量を算出した結果、貯留槽からのガス揮散と輸送車両からの排出の割合が高いこと、プラントからの圃場までの平均輸送距離を1km短縮するごとに、消化液1tあたり約0.42kg-CO2eq.削減できることを明らかにした。 |
カテゴリ | 肥料 加工 コスト 土壌改良 メタン発酵消化液 輸送 |