有明海沿岸におけるミズゴケ栽培を用いた環境保全型農業技術開発

課題名 有明海沿岸におけるミズゴケ栽培を用いた環境保全型農業技術開発
課題番号 2009014102
研究機関名 東海大学
(財)くまもとテクノ産業財団
研究期間 2007-2009
年度 2009
摘要 (1)スファグナム基盤に生息する微生物についてrDNA領域の遺伝子を増幅し、塩基配列を決定した後、データベースとの照合によって微生物種を特定し、自生ミズゴケの微生物相と比較した。その結果、栽培ミズゴケに共存する微生物は自生ミズゴケの微生物の範疇に入っており、人為的栽培による特異なバクテリア増殖のリスクは低かった。またFISH解析により細菌群集構造の特徴を明らかにした。(2)スファグナム基盤をフロート式で設置し、ミズゴケが成育後、細胞構造の特徴を顕微鏡観察であきらかにするため、一部の植物体を定期的にサンプリングして切片を作成した。切片の顕微鏡観察の結果、ミズゴケには他のコケ植物には見られない透明細胞が存在した。またオオミズゴケ6系統以上を含むミズゴケの種間では、透明細胞の形態的特徴に差があった。(3)すでに開発済みのフロート式のスファグナム基盤について、現地で設置するために耐久性の向上および設置費用の低減を目標として改良を加えた。またミズゴケと他作物との共生基盤の開発を行い、ユリ類をはじめとする花卉、根菜類、クレソン等の作物、さらには通常栽培が困難な野生ランや湿地性の絶滅危惧植物をパイロット的に栽培し、その栽培が可能である結果を得た。(4)(1)~(3)で検討したミズゴケ栽培技術を、白川流域の現地水田に導入するために、現地レベルで栽培試験を行い、水田および地下水等の周辺環境への影響を調査した。その結果、安定した収穫量を得つつ、環境保全的にミズゴケ栽培が可能なことを示し、栽培設備設置のためのコスト、および乾燥製品による粗収入を試算した。またミズゴケを国内で栽培生産する新技術について発信し、生産・施設制作・加工・販売等の関係者との情報交換を行い、ミズゴケ製品の生産・流通に関わる問題点を整理した。
カテゴリ 加工 乾燥 クレソン コスト 栽培技術 水田 データベース ゆり

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる