課題名 | 東海地域を中心とする希少な遺伝資源鶏の保存及び活用技術の開発 |
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課題番号 | 2009014105 |
研究機関名 |
(独)家畜改良センター 岐阜県(畜産研究所) 愛知県(農業総合試験場) 三重県(畜産研究所) (株)後藤孵卵場 |
研究期間 | 2007-2009 |
年度 | 2009 |
摘要 | (1)凍結精液技術を用いて、鶏の遺伝資源の保存を行う際のネックとなっていた「品種・系統による耐凍剤への感受性の差異」を克服すると共に「精液採取後から凍結までの時間を飛躍的に延長する手法」を確立することで、凍結精液技術の活用範囲を拡大できた。成果をとりまとめたリーフレットを作成・配布すると共に、事業全体の趣旨を踏まえたマニュアルを発行した。(2)胚盤葉細胞の凍結方法を改善し、名古屋種と他の3鶏種において融解後の細胞生存率を50%以上に向上できた。開発したキメラ個体のDNAレベルでの検出法を活用して、レシピエントへの4.0Gyの軟X線照射が生殖巣キメラの作出効率を向上させることを明らかにした。名古屋種において凍結胚盤葉細胞と凍結精液による品種の保存および保存・復元後に育種改良を再開する手法を構築し、このときの保存規模を算定した。(3)生殖系列キメラ鶏に凍結精液を人工授精して作出した復元鶏について、復元対象鶏と共に産卵能力等に係る性能調査を実施し、その同等性を明らかにした。(4)実用基礎系統については、各種性能による選抜を併用した戻し交配、希少地鶏については表現型による選抜を併用した戻し交配により、凍結精液を利用した従来の戻し交配による効率的な復元方法を確立した。これによって、復元対象となる鶏があらかじめ胚盤葉細胞が凍結されていない場合でも、およそ2年で品種特性を効率的に原型もしくは原型にできるだけ近く復元できることを明らかにした。 |
カテゴリ | 育種 遺伝資源 鶏 品種 |