大規模作付けに適した飼料作物の省力的安定多収栽培技術の開発

課題名 大規模作付けに適した飼料作物の省力的安定多収栽培技術の開発
課題番号 2011017523
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,畜草研,飼料作物
協力分担関係 沖縄県畜産センター
栃木県畜産酪農研究センター
福島県農業総合センター
研究期間 2011-2015
年度 2011
摘要 コントラクター活用による省力播種技術、土壌診断に基づく資源循環型肥培管理技術に関しては、a)不耕起播種機の適用が困難な冬作イタリアンライグラス後のトウモロコシの省力播種技術として、バーティカルハローを用いた耕うん同時播種技術の実規模試験を行い、イタリアンライグラス跡地においても慣行播種法(プラウ及びロータリ耕後播種)と同水準の苗立ち率を確保でき、乾物収量も慣行播種法と同水準の乾物収量が得られることを明らかにした。b)ディスクハローと不耕起播種機を組み合わせた冬作ライムギ跡地におけるトウモロコシの簡易耕播種技術について、実規模での播種精度及び収量の安定性評価に関する3か年の試験を終了し、簡易耕播種では作業時間49%削減、燃料消費量68%削減が可能なことを明らかにした。c)土壌の交換性カリ含量の診断に基づいて、土壌中のカリを活用することにより従来の診断基準よりも大幅なカリ減肥を可能とする新たなトウモロコシのカリ施肥管理技術を開発した。土壌の交換性カリ含量が0.13g/kg乾土と低い条件においても、カリ施肥量を各地の平均的な施肥基準量より約4割低減することを可能とした。 暖地における2年5作体系による高度土地利用飼料生産技術に関しては、a)トウモロコシ二期作、二期作後の冬作及び2年目の遅播きトウモロコシそれぞれについて多収品種の選定試験を実施し、二期作の1作目には7月下旬までの早期の登熟が可能になる極早生品種「KD500」が適し、2作目及び遅播きトウモロコシとしてはそれぞれ晩生品種の「30D44」及び「SH9904」が最も多収となることを明らかにした。b)8月上旬から11月上中旬の2作目に約1,200℃の有効積算気温が得られる条件がトウモロコシ二期作の北限であることを明らかにした。 このほか、飼料畑土壌及び飼料作物中の放射性セシウムの汚染状況の把握や汚染低減対策技術の検討を行い、a)土壌からトウモロコシへの放射性セシウムの移行係数は幾何平均0.04(算術平均0.059)で、IAEAの技術レポートの値とほぼ同レベルであることを明らかにした。b)堆肥を1作当たり3t/10a以上を継続的に施用することにより、土壌からの飼料用トウモロコシへの放射性セシウムの移行を、施用しない場合に比べ40%程度抑制できることを明らかにした。c)飼料用トウモロコシ生産圃場においては、プラウ耕により土壌表層の放射性セシウムを深さ20~30cm程度に埋め込むことで、圃場表面の空間線量率を効果的に低減できることを明らかにした。
カテゴリ イタリアンライグラス 管理技術 コントラクター 飼料作物 飼料用作物 施肥 多収栽培技術 とうもろこし 土壌診断 播種 肥培管理 品種

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