課題名 |
農業水利施設の効率的な構造機能診断及び性能照査手法の開発 |
課題番号 |
2011017614 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構
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研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,農工研,施設工学
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研究期間 |
2011-2015 |
年度 |
2011 |
摘要 |
構造物の性能低下を予測するための促進劣化試験法に関しては、水路などの有機系表面被覆材の紫外線劣化に対する促進耐候性試験の促進倍率の定量的な把握手法、無機系表面被覆材の耐摩耗性を評価する促進試験方法を明らかにした。 低コストで診断可能な非破壊調査法に関しては、a)低周波電磁波を利用したコンクリート内部で最大24mの通信が可能な埋設型コンクリートワイヤレスセンサを開発した。b)農業用のフィルダム及び重力式コンクリートダムの堤体の力学的特性を対象に多チャンネル式表面波探査、常時微動測定を行い、既設構造物の非破壊モニタリング手法として適用可能であることを明らかにした。 構造機能(安定性、耐久性等)の性能照査法や設計法に関しては、開水路の摩耗による断面欠損及び鉄筋腐食を模擬した室内試験を行い、断面欠損と耐力の関係を明らかにした。 水路の目地材料の耐久性評価と配合等の改良に関しては、実水路における不定形目地材の劣化モードを抽出するとともに、不定形目地材の性能照査試験方法を提案した。 合意形成のための意思決定支援手法の開発に関しては、農業水利施設の保全管理に関わる事業制度の分析とモデル的な地区における現状と課題を整理した。 ストックマネジメントの効果評価手法に関しては、年投資額から特定年における資本ストック額を推定・予測するモデルを開発し、ストックマネジメントによる農業水利施設の長寿命化の影響を定量的に示した。 このほか、a)水利システムの機能診断手法を開発し、研究成果の取りまとめにより手引きを作成した。b)東北地方太平洋沖地震による頭首工の被害状況の調査・分析を行い、構造機能の保全管理に関する技術上の留意点を取りまとめて公表した。
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カテゴリ |
管理技術
診断技術
ストック
低コスト
水管理
モニタリング
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